これまでもたびたびお伝えしてきましたが

一言に認知症と言っても

その特徴や性格はさまざまで

 

特に周辺症状(BPSD)に関しては

そもそも

その表出したBPSDが

認知症が起因して起きているのかどうか

という事も考えなければなりません

 

もしかすると

別の疾患が原因という可能性もあります

 

しかし

その事をあまり掘り下げず

 

この人、認知症だもんね

この人、認知症だからね

 

というように

認知症というワード1つで

すべてをわかったように話す人がいますが

 

私は

その解釈に

少し違和感を感じます

 

そうした時の

認知症という言葉こそ

 

その人を理解する上では

非常に曖昧で

抽象的な表現だという事です

 

なんとなく

この人、認知症だもんね

と言う事で

 

その方の問題が

すべて認知症で片付けられてしまい

 

それを言われた周囲も

そうだよね。認知症だもんね

という事で

なんとなく納得し

理解したような気になり

だから仕方がないみたいな

解決にもならない解決の空気を作られてしまいます

 

これでは

何の意味もありません

 

その人を理解する上で

その人の情報として

認知症である事は間違いありませんが

 

ただそれだけと言えば

ただそれだけです

 

 

ガンで闘病している人が

その闘病中でうつ症状を患ってしまっても

 

この人、ガンだもんね

ガンだからしょうがないよね

となるでしょうか

 

その方が心に抱えた思いを

すべて理解したようになるでしょうか

 

ガンと認知症を一緒にするなと言われそうですが

ガンも認知症も同じ病気です

 

発症後に抱えてしまう

心の負担も一緒です

 

ただ一つ

違う点があるとすれば

 

罹患したご本人が

その病気を理解できるかどうか

という点ではないでしょうか

 

認知症は

その病気のメカニズムが

はっきりと解明されていません

 

その分

Drや専門家から受ける説明も曖昧だったり

どんなに調べても

いろんな人のいろんな意見が交錯して

よくわからない

なんて事もあります

 

また

ご本人よりも

周りの人が大変になる事が多いです

 

認知症には

そういった病気の特性があります

 

そして

 

今もなお

新しい解釈が生まれています

 

5年前10年前の認知症の定義が

今は変わっているという事をご存知でしょうか

 

今の認知症の定義が

5年後10年後には変わるかもしれない

と考えた事はありますか

 

以前にブログでも書きましたが

 

私が認知症に携わり始めた10年ほど前は

 

認知症予防≒脳トレ

 

でした

 

しかし

 

今は

脳トレは効果がない

 

と言われています

 

 

ブログ「認知症に脳トレは効果なし!!」

ページはこちら

 

 

そんな風に

 

認知症は

予防方法だけでなく

その病気の定義も

日進月歩変わっていきます

 

そういった事からも

Drや専門家から受ける説明が曖昧だったり

いろんな人のいろんな意見があるのも

当然と言えば当然なんです

 

 

次回からは

新しい認知症の定義を

いくつかご紹介していければと思います

 

こういった症状も認知症なんだ

そういった様子なら当てはまるな

 

なんて視点で読んでもらえたらと思います

 

紹介しようと思っているのは

 

①社会的認知の障害

②複雑性注意の障害

③視覚構成認知の障害

 

の3つを紹介していこうと思います