担当編集者今井さんのお話 その4「読みどころ編」
質問)『蒼翼の獅子たち』の読みどころを教えて下さい。
やはり、日本の若者の進取の気性と、その展開力ですね。
18歳から20歳くらいの青年が、「紅毛碧眼」といわれていた人間の住む地に乗り込むのですから、いくらバックアップがあったって、そんじょそこらの決意では追いつきませんわね。だからといって、「屍をさらす」覚悟のような悲壮な思いで渡米しても、余裕などこれっぽっちも生まれず、たぶん挫折の連続でしょうね。
その点、この4人は、若者とは思えない冷静沈着さを持ち合わせ、また若者らしい天真爛漫と、怖さをしらない天衣無縫さがあるんだわいな。
戊辰の戦いで敵味方だったんで、どこか心の奥深く戦役のこだわりが澱んでいたんだろうさ。それを、止揚して、彼らは夢の実現にむけて疾駆するわけさ。並大抵のことではない。
老人にはもう出来ないが、いまの若者にも天に届く夢の可能性がある。真似をしてごらん。模倣も成長の方法だて。
ひとつの読み方として、4人の主人公をひとりひとりにバラして読んでみる手もあるかと思います。
つまり「雄飛 一」の目賀田を、目賀田の出てくる「節」だけを読む。同じように「雄飛 二」の田尻、「雄飛 三」の相馬、「雄飛 四」の駒井、それぞれを読んでみたら面白いでしょう。301ページ「燃ゆる志」の9節、つまり4人がセントラルパークのサミットロックで、一堂に会するまでです。
もちろん、全編を熟読してからのことですよ。
今井さん、ありがとうございました。
やはり、日本の若者の進取の気性と、その展開力ですね。
18歳から20歳くらいの青年が、「紅毛碧眼」といわれていた人間の住む地に乗り込むのですから、いくらバックアップがあったって、そんじょそこらの決意では追いつきませんわね。だからといって、「屍をさらす」覚悟のような悲壮な思いで渡米しても、余裕などこれっぽっちも生まれず、たぶん挫折の連続でしょうね。
その点、この4人は、若者とは思えない冷静沈着さを持ち合わせ、また若者らしい天真爛漫と、怖さをしらない天衣無縫さがあるんだわいな。
戊辰の戦いで敵味方だったんで、どこか心の奥深く戦役のこだわりが澱んでいたんだろうさ。それを、止揚して、彼らは夢の実現にむけて疾駆するわけさ。並大抵のことではない。
老人にはもう出来ないが、いまの若者にも天に届く夢の可能性がある。真似をしてごらん。模倣も成長の方法だて。
ひとつの読み方として、4人の主人公をひとりひとりにバラして読んでみる手もあるかと思います。
つまり「雄飛 一」の目賀田を、目賀田の出てくる「節」だけを読む。同じように「雄飛 二」の田尻、「雄飛 三」の相馬、「雄飛 四」の駒井、それぞれを読んでみたら面白いでしょう。301ページ「燃ゆる志」の9節、つまり4人がセントラルパークのサミットロックで、一堂に会するまでです。
もちろん、全編を熟読してからのことですよ。
今井さん、ありがとうございました。