生徒さんからご質問があったので、
突発性難聴について、なった経緯や、その後の日常生活について
改めて書いてみます。
どなたかのお役に立てればと。
●発症まで
今から7~8年前だったと思います。
救急法の普及員(救急法を指導するための研修)の研修を受けるという慣れない環境での緊張があり、
また、仕事自体はスノーキャンプの準備に追われていて、
かつ、
自分の引越しが1週間後くらいに迫っていた時でした。
事務仕事をしていたら、
急に今まで感じたことのないレベルの耳鳴りがしました。
しかも鳴りやまず。
なんか変な感じだなぁと思い、その日は疲れているんだろうと思い、まっすぐ帰って、早く寝ました。
朝起きても耳鳴りがしているので、
Facebookにそんな書き込みをしたら、友人から、病院に早よ行け、とのメッセージ。
その日の午後に耳鼻科に行き、聴力を測ったら、右耳の聴力はすでにほぼありませんでした。
大きな病院を紹介するので明日すぐにへ、聴力が戻らなければそのまま入院、と言われました。
きっと入院になるんだろう予感のまま、荷物の準備をして紹介された病院へ。
●入院
案の定、2週間くらい(だったかなー)入院になりました。
難病で、原因不明、治療法も不明(最新の医療は分かりませんが)、
ステロイドの点滴を打って、安静というだけの入院生活。
3分の1の人が回復、3分の1の人が少し回復、残り3分の1の人は変わらず、という話でした。
僕は結局、聴力は回復しないまま、退院しました。
●現在(困ること)
そこから、現在まで、状態は変わらずです。
はじめの内は、右の首周りが凝りやすかったように思いましたが、いつの間にか抜けました。
右耳の耳鳴りは、今でもずっとしています。ただ少しましになったような、気がしないでもないです。疲れ具合によっては、大きく感じることも。
右から話しかけられると、聞き取りにくく、また周囲の騒音具合では、完全に聞こえてないこともあります。
周りの人が気付いて、教えてくれればいいのですが、そうでなければ完全に無視をしてしまっているかもしれません。が、そのこと自体にも気づけないので、すみませーん。ペコリ。
あとは、日常生活で困るのは、音の方向が分からなくなったこと。
音の方向は、それが何の音なのかを推測するために、とても重要だったんだと知りました。
僕は左耳からしか音が聞こえないので、遠くから呼ばれたら、まず左を見渡し、いないと右を見渡し、目で探します。左から聞こえるので、左にいると錯覚するからです。
家の音も、何の音なのか分からないことがあります。
「お風呂が沸きました」とかはっきり言ってくれれば、分かります(笑)
炊飯器とか、レンジとか、いつも聞いていて、音の違いがはっきり判るものはいいのですが、
ガスコンロの火を付けっぱなしにした警報音、とか、たまに聞くような音が、分からなんです。
どこで鳴っているのか。
何が鳴っているのか。
家の中をぐるぐる見渡し、左耳を澄まし、ぐるっと一周自分が回ってみて、音がわずかに大きく聞こえる方を探してみたりしますが、なかなか行き着くまでに時間がかります。
外からの音なのか、家の中で鳴っているのかも判別しにくいです。
ベランダに一回出てみて、戻る。とかしてます。
聞きなれない音がしていると、何の音なのか、意外と不安にもなります。
あと困るのは、
研修で、大勢が話しているなかで、ペアで意見交換などする時には、近くに寄ってもらわないと、聞き取りができません。
それと、実は、自分がどちらの耳が聞こえているのか、感覚的にわかりにくいこともあります。
どっちが聞こえているんだっけ、っと混乱することもあります。
それで、え?もう一回言ってってください、といいながら、なぜか聞こえない右耳を差し出しているの。なんてことも、冗談ではなく、あります。
遠くから呼ばれるときには、左を探すのに。不思議なもんです。
突発性難聴になりたての頃は、周囲の人に何回も聞き返してごめんなさいと、申し訳なく思っていたのですが、
最近それすら、思わなくなりました(笑)
慣れって怖いわ(笑)
●便利なこと
でも便利なこともあります。
車のクラクションとか、バイクが爆音でとおり抜けても、そこまでびっくりしない。
眠るときに何かうるさい時は、左耳を下にすれば、ある程度防げるし。
聞きたくない音も、世の中にはありますね。
●補聴器
ちなみに、補聴器ですが、
補聴器は、ある程度音が聞こえていないと、基本的には使えません。
なぜならば、基本的には、音を大きくしてくれるものなので。
僕の右耳はほぼまったく聞こえないので、大きくしてくれても、聞こえません。
ただ、右の音を電波で左耳に飛ばしてくれる、特殊な補聴器があります。
それを20万円ほどで購入して、使っています。
特に調理師をしていた時には、使っていました。
ただ、他の雑音も大きく拾ってしまうので、なかなか疲れます。
調理の仕事をやめてからは、補聴器はほとんど使うことはなくなりました。
一応いつも持ち歩いていますが。
●ということで
右耳はもう仕事をボイコットしてしまったので、
あとはいかに付き合っていくか。
ですね。
まあ、ひとは、慣れる生き物なので、
不便ですが、だからと言って、そのことから来る、ストレスはほとんどありません。
耳鳴りも、気にすると、きっとストレスなのでしょうが、
気にしていないので、気になりません。
ここは、マインドフルネスですね。
耳鳴りを受け入れる。ですね。
でももし、耳鳴りが気になってしまうという方、
気になっている自分を責めずにいてくださいね。
それをストレスに感じてしまう自分の感情をそのまま受け止めて、
そして、耳鳴りに、鳴っていていいよー、って言ってみてください。騙されたと思って(笑)
受け入れると、ビックリするほど、気にならなくなっていきます。
読みやすさなど考えずに、だらだらと書きました。
どなたか、参考になるといいなぁ。