人を愛せなくなったのはいつからだろうか。
いつからか僕はつきあうことに対して壁を作っている。
人を好きになることが出来ないわけではない。もちろん恋はするし、
彼氏、彼女として付き合うこともできる。
だけど、いつもどこかで冷めている。
いや、きっとわざと冷めているのだと思う。
いつからだろう・・・少なくとも大学生の自分は彼女を愛していた。
大学生の時の彼女・・マリはバイトで知り合い、彼女から告白されて
付き合った。
その頃の僕は超自信過剰で1人とだけ付き合うなんてとんでもない!
と思っていたが、マリと出会ってそんな自分を変えてくれた。
マリとは5年付き合っていた。
大学時代の1年間と帰郷してからの4年間。
大学時代は毎日一緒だった。帰郷してからも学生生活を送った名古屋に
部屋を借り毎週会っていた。すれ違いなんてないと信じていた。
マリは結構家庭が複雑で早く家を出て家庭を作りたいとよく言っていた。
僕はまだ生活していく自信が無く、結婚という現実に躊躇していた。
つきあって5年目、マリは毎日のように
「早く一緒になりたい」
と言っていた。そのうちマリのお母さんから、
「どうなの?家の娘と結婚するつもりがあるの?」
「今はっきりしてちょうだい!」
と言われ追い込まれた結果、マリと結婚することを決意した。
マリの母親は喜んでくれて、マリにもしっかりプロポーズした。
そのプロポーズから3日後・・・
マリから電話があった。
「ごめん!あなたとは結婚できない」
「もう会うこともできない」
「連絡もできない」
え(゜○゜)!なんだそりゃ???
そりゃー当然納得できない。
でも、マリは突然自分の前から消えてしまった。
ほんとにいなくなってしまった。
自宅に電話しても「いません」の1点張りでラチがあかなかった。
マリのお母さんとも5年間仲良くしてきたつもりだった。
嫌いになったなら嫌いになったで教えてほしかった。
マリからは1度手紙がきた。
「嫌いじゃなく好きだからあなたとは別れることにしました。
ごめんなさい。悪いのは私だから憎んでください。」
そんな手紙だった。
納得できるわけがない。
自分自身を責めたりもした。
落ち込んだ。
2週間もすると医者から鬱病と診断される自分があっさりと
出来上がっていた。
もう心のそこから愛するなんて出来なかった。
つづく。