僕はいつも場になじめない子供でした。

人間的に未熟だった僕は、
小学校の頃から、授業を邪魔してしまいます。
本人は邪魔するつもりは一切なく、
疑問に思ったらすぐに手を挙げ授業を止めてしまっていました。

例えば「1+1=2」と言われても納得できず、
1個のりんごがもし誰かにかじられたら?
1つのみかんの大きさが違っても同じ2?
などの疑問が沸いては手を挙げていました。

そしてその行為を繰り返すうちに、
クラスメートから、ヤジを飛ばされ、
先生からも煙たがられることもありました。

落ち込み気味だった時に、
理科の先生が中庭に呼び出しました。
当時50代くらいの女性です。

怒られるのかなーと思ってついていくと

小さい声で、
僕の耳元で彼女はささやきました。

「君は天才だから そのままでいいんだよ。 」

その時はちょっぴり嬉しかった程度でしたが、
今振り返ってみると、自分の個性がなんとかつぶれないで、
今の自分があるというのは、彼女の言葉が根底にあることに気がつきました。

これまで、壁にぶち当たるたびに、
ふと出逢った人の一言に救われてきました。

相手にとってみれば軽く発した言葉かもしれませんが、
僕にとってみれば大きな大きな意味を持ちました。

その人たちのことを僕は恩師と勝手に呼ばせていただきます。

一言が一人の人生を変える。

いまだに場が読めない双雲でした。
(2006年のブログより)