先週の日曜日。
この日はとにかく暑かった。
日差しはそこまででもなかったけど、雲が空気を蓋してるような状態で、湿気モワモワ。
家を出た時に空気がもう夏だった。
毎週D猫さんは日曜日にコースに行ってゴルフをやっている。
もうすっかりハマっちゃって、今度はクラブ等々新調するようでウキウキしてる。
すっかり日焼けもするようになっちゃって、超絶インドア派の家猫なので、皮膚がんとかにならないよう日焼け止めをしっかり塗ってね!って言ってあるし、この日も日差しが強かったからキツく言っておいた。
「あーはいはいわかったよーちゃんと塗るよー」
と、彼とそんな感じのやりとりをして、私は仕事に出た。
夕方、ゴルフを終えてD猫が帰ってきた。
この時はまだ普通だった。
ここからちょっとして急に
「なんか頭痛い。」
この辺もいつものことだったりする。
「ちゃんとお水飲んだの?」
「お水2本とゲータレード2本飲んだ」と若干怒り気味に答えられた。
まぁ頭が痛いから仕方ない。
とりあえずハイドロライト(アルディの)をコップに溶かしたのを与えてみた。
しかし、特に楽になったような様子もなく、
「吐きそう」と。
しばらく横になってるとどんどん息が荒くなっていっていた。
顔も若干赤らんでいた。
なんだろう?
アレルギーとか?
「心臓がめっちゃ早い!何もしてないのに90も行ってる!」
あーあーあー
そりゃ確かに怖いわ。
一旦落ち着かせたかったので、
「とりあえず頑張ってゆっくり呼吸してみ?」
と、普通に呼吸するよう促したんだけど、
「できない!」と言われる。
んー。
顔以外赤いところはないからアレルギーとかではないかもな。
すると、
「ちょっとシャワーしてきます」とムクっと起き出し、風呂場へと消えた。
んーとりあえずは動いてる。
多分だけど、やっぱり熱中症じゃないかなー?
自分で運転して帰ってきてるからそこまでやばくはないのかもだけど、冷凍庫にハイドロライトのアイスがあるからそれでも与えておこう…と思ってたらD猫がシャワーから出てきた。
水シャワーを浴びたおかげなのか、赤みはなくなっていた。
「Heat Stroke(熱中症)かもしれない!それだったらヤバいんだ。」と、D猫。
んーHeat Strokeにも色々段階ありますからね。
「自分で運転して帰ってきてるし、今喋ってるからそんなに心配しなくても…とりあえずハイドロライトのアイス食べるか?」
「いや、何も食べたくない。Heat Strokeだったら危ない!救急車呼ぶ」
え…
「そんなにヤバいか?」
「ヤバい!こんなに具合悪くなった事今までの人生で一回もない!」
んー私は所詮素人だし、中々病院に行きたがらない人間が救急車を呼ぼうとしてるのはもしかしてこりゃ深刻だったりするかもしれない。
でも私は絶対熱中症だと思っていた。
あの暑い中でゴルフして水分2リットルって充分なんだろうか?
ゴルフはそこまで激しい運動ではないけども。
流石に000へ電話するのはしばらく躊躇してたし、本人普通に喋ってるし、なんか向こうに「いや、あんた大丈夫っしょ」って思われるんじゃないか?と思ったんだよね。
そういえば、こないだゴールドコーストでも救急車4時間こないだかで亡くなった方いたよね。
あれって本人が電話したんだっけ?
それで普通だったから放置された的な?
ちょっと詳細思い出せないけど、ゴールドコーストって普通に街なのに4時間来ないとかあるんだ…ってショックだった。
彼が電話してる時、あのニュースを頭に過らせていた。
そして000へはD猫本人が電話した。
口調も落ち着いてた。
「熱中症かもしれないんですよーー。顔もすごい真っ赤になっちゃって、心拍なんか何にもしてないのに100ぐらい行っちゃうし。とりあえず念のためにという感じで」
とか、ピザでも頼んだのか?と思えるくらい落ち着いた様子だったんだけど、救急車は来ることになったようだ。
しかし待てど暮らせど救急車が来る気配はない。
っていうか日本だったらもう絶対到着してバタバタする頃なのに来ない。
この時すでに5分以上は経過してた。
すっごい山奥に住んでるとかだったら仕方ないにしても、我が家はかなりシティー寄りである。
こないだのニュースじゃないけど、もしかして、オーストラリアって結構救急車すぐ来ない感じ?
っていうか電話で本人普通に喋ってたから緊急性が低いと判断されてたりしないか?
そしてそこから30分は経っただろうか。
D猫の電話に着信。
どうやら救急車の担当からだったみたいで、
「今忙しくってそっちに行くの1時間くらいかかるから、自分でエマージェンシーに行くようにって」
だって。
うわー
すげー
忙しいって理由?!
そりゃあ忙しいでしょうけども…とは思ったけど、まぁ自分で普通に電話してるもんね。
全然切羽詰まってる感ないもんなぁ。
ですよねって気分になり、私が運転してプリンスチャールズの救急へ連れて行った。
付き添うかどうか確認したけど、どこに車停めておくんだって話で。
救急受付前の駐車場は15分のみ。
これマジでどうしてるの?皆さん。
きっとどこかにちゃんとパーキングあるんだろうけど、本人普通に歩いてるし、移動中にパニック症状みたいなのはおさまってたし、D猫から「帰っていい」と言われたのもあり、私は一旦帰ることにした。
っていうか、私は絶対脱水起こしてるんだろうなと信じて疑ってなかった。
だって、そういう症状だし。
私は一応D猫の家族に連絡した。
前も書いたかもしれないけど、母猫は某病院精神科のナース。
テキストを送ったら電話がきた。
ナースだし冷静だろうと思ったら意外と慌てていた。
「あの子が救急車必要って思うっていう事は相当深刻なはずよ!」と。
私は「多分熱中症だと思うんだけど、念のためにって事でエマージェンシーに来ました。本人も普通に歩けるし、意識もしっかりしてるから大丈夫だとは思うけど」
「で、今いっしーはどこにいるの?」
「家に帰ってきたよ」
「Whaaaaat?!」
それから私も色々と説明。
「あの子はね、深刻な病気がある時に限ってそうやって人のこと突き放すタイプなのよ!」
なんか、母猫に冷血女みたいに思われたかもなぁ…なんて。
私結構こういう時、変に醒めてるんだよね。
それから1時間後くらいだっただろうか。
D猫さんからLINEが入った。
「お医者さんにやっと診てもらえる。これから血液検査だって。」
なるほど。
まぁ文字を打ててるんだから問題はないだろう。
でももしかしたら、意外と糖尿病とか、なんかそういう隠れた病だったりするかもしれないし、血を抜いてもらうのはいいことかも知れない。
「血糖値とかは大丈夫だったー。糖尿病じゃないって。笑」
うん、この人もう大丈夫だな。
さらにそこから小一時間。
今度はなんか点滴を打たれてるらしく、そのバッグが写真で送られて来た。
大きめの、ふにゃふにゃの透明のバッグ。
…生理食塩水じゃね?
一応母猫にも送った。
すると、
「あれ?これSaline(生理食塩水)ね!脱水してたのねー!」
と安心した感じのメッセージが来た。
とりあえず、まぁ今回はこんなんで済んだからいいけど、D猫は自分が思ってる以上に水が必要なのを気付いていない。
もっと水分とって欲しいんだけど、確かにトイレ行きたくなったりするのめんどくさいから飲まなくなっちゃうよね。
お迎えに行った時はまだだるいと言っていたけど、とりあえずもう心配はなさそう。
「…ちゃんとハイドロライトとか飲んで下さいよ?」
「はい。」
そんなこんなで帰って来たらもう1時回ってた。
彼は翌日仕事休むと言ってたけど、あたしゃ普通に出勤したわよ。
しかも人がいないから掛け持ちのバイト前の薬局)もあるし、メインの方の薬局も連勤で週一回しか休めないという。
今日もエクストラシフトで働いたけど、まぁあと5日…
今週は掛け持ちバイトしないでゆっくり休もう。