学問とは学を問うこと。言い換えると、科学を研究することです。科学とは、実践を理論化して体系づけたものであり、研究とは、よく調べて真理を究める(追究する)ことです。看護学も福祉学も実践の科学である以上、その進歩のための研究はとても大切です。
学習とは、特定の経験によって新しい知識、認知様式、技能、態度、行動様式を永続的に習得することです。ですから、情報の一時的な獲得は、学習とは言いません。学習者のこれまでの経験は、資源となり生かされます。学習は、環境によって影響を受けまし、報酬によって強化される場合があります。成人の学習では、内発的動機づけによって学習が促進されます。他者による評価よりも自己評価が大切ですし、講義による学習よりも課題中心の学習のほうが高い効果をえられます。
専門職者の事例研究で、患者・利用者を対象にする場合には、一定の倫理的配慮が必要です。研究参加の同意は、家族ではなく本人から得るようにしましょう。研究参加の同意は後で撤回できることを患者に説明します。個人情報が含まれた研究の書類は、施錠できる場所に保管しなくてはいけません。研究発表用のデータでは、患者の実名を伏せましょう。さらに、研究が終了した場合でも、研究者には守秘義務があることを理解しておきましょう。