[Rさんの実例]

 

Rさんも当院の患者さんで、四十六歳です。八人の兄姉妹の一番下の女性です。とても不運な家族なので、前から何か因縁があるだろうと気になっていました。では、簡単に紹介させてもらいます。

 

長兄は父親と肌が合わず二十代のときに行方がわからなくなり、現在も消息不明です。二男も、やはり二十代のとき事故死です。三男は、結婚して女の子をもうけましたが妻は子供をおいて家出してしまいました。この子供は、Rさんによって育てられました。この女の子の名前は、良子さんといいます。

 

UnsplashJonathan Taylorが撮影した写真

 

長女は離婚して、別の男と同棲しその男の会社が倒産して経済的にも大変なようです。Rさんたちとは、若いうちから喧嘩していて今は音信不通です。二女は病死。三女は離婚し、糖尿病が悪くなり一日おきに人工透析を受けて、生活保護で暮らしています。

 

四女も結婚して男子をもうけましたが離婚、その後は水商売をやり店に来た客の二号(めかけ)さんになり生活してきましたが五十歳のときに縁を切られ、今は家政婦として働いています。しかし、二号さんの時のお金で少し余裕があったとき姉妹の面倒をよくみていました。そのため貯金も今は全くありません。

 

五女のRさんは、中学を卒業してすぐに水商売に入り中年まで芸者として生きてきました。男性との縁もありましたが、出会う男はみんなダメ男ばかりで結局は結婚できませんでした。芸者をやめるとき高額な借金があったので、自分が育てた姪の良子さんからお金を借りて支払いました。

 

その時、良子さんは看護婦をしており、勤務先が地方都市の職員であったため退職金を担保にしてお金を借りました。良子さんは結婚しましたが、子供が死産となりすぐに離婚して役所も辞めて上京しました。

 

その良子さんに、Rさんの兄である父親は稼ぎが悪いためいつも金をせびっていました。若い娘が東京で生きていくには大変なのに、父親に送る余裕なんかありません。そんな時、私のところに相談に来ました。

 

私は、住所を変えて父親と連絡を絶ち、まず自分の基礎を作るよう勧めました。父親思いの良子さんは大分ちゅうちょしていましたが、お金を送っている限り父親は自立しないと申したところ踏ん切りがついたようです。その後、父親も一人暮らしをしながら数年が過ぎました。そして昨年の暮、不慮の事故で亡くなりました。

 

それから、Rさんの母親も変わった人でした。子供は、中学を卒業したら女の子は体を売ってまでも親にお金を入れるものだと言って、子供の幸せよりもお金を優先する人でした。ずっと新興宗教に属し、霊を降ろす巫女(霊媒師)の役をしておりいつも悪霊に操られていました。

 

結局、R家の血を継ぐ者は四女の姉さんが生んだ男の子が一人だけです。この子も三十八歳になり、結婚の話もよいところまでいくがいつもこわれてしまっていまだに独身です。それから、このR家の人達は霊につ憑かれやすいです。

 

とくに、昨年の暮にRさんの母親が亡くなる時は、自宅で母親をみていた四女の姉とRさんは毎日ものすごい悪霊に憑依され、毎日電話ですごい除霊をしていましたからその大変さが良く分かります。

 

母親は、病床の中で悪霊に憑依されているからいろいろの人間になり、つまり多重人格になりRさんたちに罵声をあびせて悪態をつきます。それに耐え切れず何回もRさんたちが、母親を殺して自分も自殺したいと電話をかけてきました。

 

結局、八人の兄姉妹の内、今はRさんと姉二人の三人しか残っていません。そして、誰もが不幸です。あまりにもRさんや姉さんたちの体調が悪かったり、姉妹の仲が悪かったり感情の起伏が激しいため、私が変に思い神様にお伺いしてみました。ついに、原因が分かりました。

 

早くこのことに気づけばよかったのですが、Rさんも姉さんも前生の因縁があり、これはそれぞれ解決しているので私も問題ないと思っていたのです。しかし、個人の因縁の他にまだ別にR家としての深い因縁があったのです。原因を調べてみるとすべてが納得して腑に落ちます。

 

その原因とは、R家の三代前の先祖が夫婦で東京の吉原(昭和三十三年まであった赤線地帯)で遊郭を営み、身売りした若い娘を大勢使い売春行為をしていました。女として役に立たない娘には食べ物もろくに与えず、病気になると捨て、娘たちの親はお金の前借りをしているため娘たちは生涯この道から逃げられず、ごくわずかな人は身請けされる人もいましたが、ほとんどの人は若くして過労と環境の悪さから亡くなりました。

 

とくに、Rさんの先祖のおかみさんが悪い人で、悔し涙を流した娘が多くいました。そのうち、今でも六人の娘があの世の暗い所から強力な恨みと悔しさの念を送ってきています。このことが分かり、Rさんに来院のとき事情を伝えました。

 

Rさんは、多分このような家の因縁があるのではないかと薄々思っていましたとのことです。これで、納得しましたと言っていました。Rさんも今は水商売のお店をやっていますが、その場所は昔、吉原と並んで赤線地帯として有名な須崎という所です。しかも店は、その赤線地帯の時の病人を集めていた跡地の所だということです。

 

今の店で、夜中の三時頃に客が帰って一人で店番をしていると、幽霊が出て手を触られたり足音がしたりするそうです。Rさんは少し霊媒体質です。今までに色々の所で、幽霊と出会っているのでびっくりはしないそうです。この店の前経営者も、こんな事から店を手放したとのことです。

 

Rさん姉妹は、家の不幸からよくそろ揃って身延山参りと、有名な霊能者巡りや神社もう詣でをしています。だから、精神世界のこともかなり詳しいです。Rさんには、一ヶ月くらい「命根石」を置き詫びるように話しました。

 

一ヵ月後、当院でRさんと向き合いいつものように、あの世にいるこの可哀相な六人の娘たちを呼び出してまず明るい所へと助け出しました。それから今までの苦しみをなぐさめ、暗い所に落ちた理由を説明し「内の心」と「外の心」因果応報の理を教え、今後はあの世で幸せな人生を歩むよう指導しました。

 

当然、Rさんたちを困らせた事はよくないことですが、当時の辛い状況からして仕方がなかったと思います。これをした後は、Rさん姉妹は嘘のように状況がよくなり陽気暮らしの第一歩が始まったのです。

 

これらのことを実際に体験してみますと、あの世が有るとか無いとか、死んであの世を見てきた者はいないなどと見えない世界を馬鹿にする人もいますが、果たして馬鹿にした人が百パーセント幸せな人生を歩んでいるかです。

 

病気を持っていたり、身内に問題があったり、努力してもなかなか成果が出ないというような人は皆この見えない世界が関係しているのです。

 

因果応報の理(道理)からくる自分の因縁や家の因縁を正しく解決しないで、神社仏閣巡りをして神や仏に頼んでも、どんな宗教に救いを求めても、表面的な解決は出来ても一番深い根本的な問題は解決できないから不運の繰り返しが続くのです。

 

これまでに、何例も紹介しましたが解決すると全員の方が奇跡的に好転しています。これは理屈ではないのです。事実が証明しています。私が、なぜ好んでこのような事をさせてもらっているかというと、あの世で苦しんでいる人達を助けるとあの世の人もこの世の人も両方の世界の人が救われるからです。

 

あの世の人達もみんな神様の子です。神様は悩み苦しむ人を救い、誰でもすべての人に陽気暮らしをさせてやりたいと思っているからです。その神様のお役に、少しでも役立たせてもらえればこんな嬉しいことはないからです。

 

だから、前にも申しましたがこういった事はすべて無料です。ただどうしても、お詫びをする場合に「命根石」が入用となります。これは、交霊用のためでお金儲けではありません。ですから、この石の代金はほんの実費だけです。一人でも多くの方が、よかったと喜んでくれる顔を見られればこれに勝る幸せはないからです。

 

[解説] 命根石は今では入手不可能ですが、無くても大丈夫です。無いままお詫びしても効果はあります。