著者の許可をて、「さまよえる魂の救済、宮下僕夫、たま出版、1991」を転載していきます。
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電話のベルが鳴る。治療中で忙しく、手が離せないのに困ったと思いながら受話器を取りました。相談者の相田さんからです。夫が元気になり、おかゆを食べ、髭を剃ったと言うのです。明るいはずんだ声です。相田さんは過去にも、二度ない命を助けていただいています。今度で三度目です。
(注:本書における人物名はすべて仮名です。)
医者は駄目だと宣告し、親戚一同が集っているなかで目を閉じたのに、それが生き返り独りで歩いたというのです。信じられない話です。三十分前に帰った、飯田さんにしてもそうです。二年前相談に来た時は、商売不振で夜逃げ同然の状態でした。その後、障りを解決してからは、繁盛し始め、今日は支店をどこに出したらよいかと百八十度好転の明るい相談です。
毎日毎日信じられない、嘘のような奇跡を見させてもらっています。他のところでも助けや、奇跡の話も多く聞きます。過去に何人もの人をそのようなところに紹介してみましたが、真の助けは、一度もなかったのです。私は治療家であり、霊能者ではありません。悩み、困る人が助かるなら、それはどのような方法でもよいから、助かってもらいたいのです。
霊能者や教祖の優劣を競うものではなく、真実の助けのできる人を知りたいだけ…。それが、気がついてみると加藤先生を通し、大神・親神様による真実の救いのお手伝いをさせてもらう結果になっていました。お手伝いの体験から、不幸や病になる原因、幸せに生きる方法、運勢を好転する要因等がはっきりと解明できるようになりました。
この方法さえ理解してもらったら、誰もが不幸や難病から抜け出ることができます。その証拠に毎日多くの人が助かっています。信じる、信じないは自由です。これらを通し、宗教や信仰を押しつける気持ちは毛頭ありません。何の拘束もしない、何の見返りも求めない、ただ皆さんが幸せになっていただければそれでよいのです。我田引水で申しているのではありません。
加藤先生も私も、できることならこのような事はしたくないのです。もうこれ以上の相談者がふえるのは困る、私どもは、悩み相談事を本業としている訳ではないのです。皆様から頂く御礼も私生活には使わない、悩み、困る人に多くのお金を要求する考えがおかしい。実際に人助けをして下さるのは神様だからです。人間はただお手伝いをするにすぎず、神様は金や物を必要としません。心の成長を望まれるだけなのです。
しかし、加藤先生と縁の持てた方だけ救われるのでは申し訳がありません。大神・親神様の望みは、世の悩み困っている人、すべてを助けたい思いなのです。だから加藤先生と縁のない方にも、助かる方法をお伝えさせていただき、すべての人が助かってもらいたい、そんな思いが強くなり出版に踏み切らせていただきました。お知らせしたい実例は非常に多く、本書には頁数の制約上、ほんの一部しか紹介できません。しかし私の手元には神仏や霊(亡者)とのやりとりの生の声の入った録音テープが数百本もあります。
また、加藤先生を通して書かれた神様のお教えや亡者の話が千枚以上も整理されています。個人の秘密を守りながら機会があれば多くの方に真実の話を知っていただきたいと思うのです。今の悩みは、私の力不足のため、この偉大なる、有難い大神・親神様の思いを充分に御伝えできないことです。本文を参考にしていただき、皆さんが少しでも幸せへの道を見い出せたら、それは出版に協力して下さった仲間達の喜びでもあります。
ぜひ、幸せへの道を歩んでもらいたいのです。美しい花を見たとき、誰もが、素直に綺麗だと喜ベる人であってほしいのです。それはいつでも心にゆとりがあり、穏やかな心境でなければならない、そのような心に育ってほしいのです。人間の心の成長に応じ新しい教えも啓示されてきます。いつまでも古い教えに縛られることはない。新しい夜明けの時が来ているのです。
救済への動機
長年の研究の結果、私は、病気は西洋医学や東洋医学の範囲内では解決できない分野がかなりあることを確信するようになっておりました。それゆえ、難病で苦しむ患者さんに対しては、高名な霊能者の方へ紹介も致しておりました。
そんな頃、女性の患者さんで上田さんという、糖尿病と肝臓のかなり悪い方がおりました。上田さんは、姓名学と気学を職業としており、なかなかの遣り手でかなりのお客さんを持っておりました。体調が悪く仕事が思うようにできず困っていた折、縁あって当院に来るようになったのです。
治療を始めて数ヵ月で元気になりはじめ、一年後には普通の人以上の過労にも耐えられるようになり、すっかり私を信用してくれるようになりまして、上田さんのお客さんを数多く、私の患者さんとして紹介して下さるようになりました。上田さんは、その頃流行していた新興宗教に入っておりました。
その宗教は、祝詞をあげ、手かざしをしその人の霊を浄める、というのが特徴です。上田さんには特殊な能力があり、その人に祝詞をあげると霊にかかり易い人は霊が浮き出て来て、話を始めるという現象がしばしば見られました。
上田さんはそれを利用して、霊にかかり易い方を台として頼み、その方の体に、相談に来た悩み、困る人の霊を乗せ、話をさせて問題を解決する事を思い付いたのです。確かに不思議な事が起こったり、悩みが一時的には解決する場合が多くありました。上田さんは、すっかり自信をつけ次々と口込みで相談者が集まります。私も、治療中に上田さんからその話を聞き、興味を持っておりました。当時は、体に憑依して話す霊魂は、全部正しいと信じ、まったく疑うということはなかったのです。
今考えると、これらは低級霊や雑霊であり大変怖いことです。現在でも霊能者巡りをしている人のなかには、そこで霊が出てしゃべるとそれがすべて正しいと思い込む方がいるかも知れません。出てしゃべる霊には、悪霊や悪神が多いのです。
そんなある日、加藤さんも評判を聞いて上田さんの所に相談に行ったのです。加藤さんに霊が乗り易いことに気付いた上田さんは、早速加藤さんを台として、利用することを始めました。人柄が良く、正直一途の加藤さんは、人助けのためと自分の都合を捨て上田さんに協力し続けました。その間に加藤さんの体調が悪くなり、困った上田さんは私の所へ連れて来たのです。
そんな縁から加藤さんの治療をさせてもらうようになりました。お話ししてみると本当に人柄の良い、素直な今時珍しいくらいの方でした。そして話している内に、どうも上田さんの所に行って来ると、体調が悪くなることに気付きました。上田さんの入っている宗教は、霊を呼び出し、最後は「おしずまり」と言って霊魂を鎮まらせて終りとしているのです。
これは大変に困ることでして、呼び出された霊は皆、病気やいろいろの苦しみを持った者で暗い所にいるのです。呼び出されてこれで助かると喜んで出て来ると、ただ手かざしをした後、おしずまりとその場に鎮められてしまうので、何かの助けになるどころか霊を弄ぶことになります。
加藤さんの場合もそうなのです。上田さんによって病気や、苦しむ人の霊を自分の体に乗せ替えて、しゃべらされ、その後、その霊を助けるのなら良いのですが、助けずに加藤さんの体に、おしずまりを掛けてしまうから相談に来た悪霊を加藤さんの体に乗り替えさせただけの結果になっているのです。その結果、相談者は良くなりますが、加藤さんは体の具合いが悪くなるのです。加藤さん以外の台になった方々も同じことでした。
この事に気付いた私は、上田さんにも多くの患者さんを紹介していただいた恩義はありますが、見えない力を利用して悩み困る人から暴利を稼ぐ考え方や、また利用される台になる人がますます体調が狂うことから、上田さんの所には行かせないようにしようと思い、加藤さんにもその旨、話をさせてもらいました。
そちらへ行かなくなって、治療を続けている内に加藤さんの体調もどんどん良くなり、その後は加藤さんを含め、患者さんの何人かと他の霊能者の研究会等にも参加したこともあります。その後も患者さんの多くを、TVや本で高名な霊能者の方々の所へ紹介したのですが、一時的な解決はあっても、少しも良い結果は得られず、どのような方法でこれら悩み、困る人の救いができるかが、悩みの種でした。
そんなある日、加藤さんの治療をしながらこんな会話をしました。今でもよく覚えております。「加藤さん、不思議に思うのですが、私は腕もたいして良くないのに、本当に病気がよく治るのですよ。あちこちで見捨てられた方が不思議と治るんです。これはきっと力の強い神様が付いていて下さって、力を貸して下さっていると思うのです。もし、お願いできるならば、私の台になって一度何の神様が付いているか、やっていただけないでしょうか」と。
私は一度もそのような事をしたこともないし、神や霊を呼び出せるか疑問でしたが、一度試してみようと思ったわけです。加藤さんは、快く承知して下さり、治療が終り次の患者さんとの短い時間に、治療室で行なわさせていただきました。
加藤さんを前にして祝詞をあげると、不思議や神様が出られて、話し始められたのです。びっくりして、どのような内容だったかはっきりと覚えておりませんが、神様は天照大神で私の守護神として長いこと、守護しており、治療のよく治るのも天照様のお働きとのことでした。
それを機に、早々に天照様を自宅に祀らせていただき、試みに天照様の御力をお貸りし、加藤さんに台になっていただいて、当院の悩む方の解決をはじめてみました。加藤さんも私も、方法も知らず、ただ困る方が助かるならと無我夢中でやっていました。加藤さんもお疲れになったと思います。勿論無料でした。
結果は素晴らしいもので、例えば一体の霊を助けるにも、加藤さんの体に乗った霊に天照様の光をお当て下さるように御願いしますと、一瞬のうちにその霊は明るい所へと昇天するのです。そのうちに数百体の霊でも一瞬のうちに助ける事ができるようになりました。
初めのうちは、土公神の神、弁財天、観音様、お不動様等、いろいろの神が出られたり、神様の世界のようすも霊魂や物の怪等の事も何も知らず、戸惑い、不思議に魅せられて、二人とも夢中でした。でも本当に結果は何時もよく素晴らしいもので、多くの患者さんに喜ばれました。
今、振り返って考えてみますと、本業にせず、あくまでも金銭に拘らず、純粋に人助けに専念したのが良かったと思います。天照様も折にふれては心の使い方や、神の心を教えて下さいました。
時には悩む人のために、加藤さんが自分の都合を捨て、当院まで来てやって下さることもしばしばでした。そのうち夜遅く緊急の事で加藤さんのお体を借りなければならない事が起き、思案に困って電話口で私が祝詞をあげ、加藤さんが電話の向うで霊を乗せ解決する方法を思いつきました。この間にいろいろの事を経験して、神や霊の事を学んでいきました。神様は決して神様の方から、手を取り教えては下さいません。自分達で気付き、それをお伺いして確認していくより方法がないのです。
そんなことを一年半位続けた後、歴史ある○○教の神様が出られるようになりました。○○の命と申されましたが私はまったく知識もなく、加藤さんに教わり、早速本屋に行き勉強させてもらいました。
宇宙創造の神様であり、元神様であることにびっくりして、それが縁でその神様の所に、参拝に行かさせてもらうようになりました。それまでは、私が祝詞をあげ、天照様の御力で解決しておりましたが、その後はこの親神様が解決して下さることになり、私の祝詞は必要なくなりました。
その後加藤さんには、次々といろいろの神々様がお入りになり、現在では数百体以上の神々が入り込まれ、必要に応じてその神々が問題を解決して下さいます。
その後、さらに親神様と同じ宇宙の元神であられる大神様が出られ、現在は大神様・親神様の御力で、対処させていただいております。
加藤さんも私も、このようなことになるとは想像もしておりませんでした。また、やりたくてやった訳でもありません。一生懸命やっていたら、こうなったのです。今はやめたくてもやめられない状況になってしまったというのが本音です。
でも神様を知ることにより、生き方がまったく変りました。物を見る目も変りました。もし知らなかったらどのような生き方をしたか、と思うとゾッとします。今は本当に有難いと思います。少しでも大神・親神様の御心を、皆様にお伝えできたら有難いです。余生は、加藤先生の手足となって、大神・親神様の御役に立たさせていただければこんな幸せはないと思っております。
数日前、加藤先生が、「神様どうして私はこんな事をするようになったのでしょうか、長年信仰を持っていたからでしょうか」とお尋ねいたしますと、「違うのじゃ、そなたは、前世、前々世も多くの人を助ける仕事をしていたのじゃ。今世もそのような仕事をするために生まれて来たのじゃ。だからそなたの前半の人生は、いろいろの病や悩みが多くあったであろう。それもそなたが今日、人を助ける折に相手の気持がよく分かるための修行であったのじゃ」と申されました。
加藤先生は、前々からの使命に従って、この世に出現され人々を救っているのです。私も少しでも、御役に立てることを感謝しております。