果実の国に住む家族

果実の国に住む家族

2014年春に、家族三人でタイ・バンコクに移住しました。
夫は、地元の会社で働いています。
新天地での珍道中を綴っていこうと思います。

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『貴方の命は、貴方一人のものではない』

よく聞く言葉の様に思います。
陳腐にさえ聞こえる(のは私だけでしょうか)この言葉を、
義父に使ってしまった事がありました。

この9か月余り、私と夫は頻繁に帰国をしていました。
特にお医者さまから重大な診断が下される時は、
必ず夫が帰国する様にしていました。


お義父さんも心配でしたが、
看護するお義母さんに、重い診断を一人で
聞かせられないという想いもあった様です。

そんな時
『〇〇(夫)にもユキさんにも、迷惑を掛けてすまない。』
というメールが義父から来ました。

私の返信は
『〇〇(夫)さんは、お義父さん病気を、
お義父さん一人ではなく、
家族の問題として考えている様ですよ。

ですから、お義父さんもご自分一人の命と思わずに、
重大な決断が必要な時は〇〇(夫)も
話し合いの輪の中に入れてあげて貰えませんか?』

というものでした。

『ありがとう。』と
義父は喜んでいる様子でしたけれど、、、。
なんだかとても綺麗すぎるやり取りですよね。
(言い方がヒネくれていて申し訳ないです。)

「貴方一人の命ではない」


これ、間違ってはいないと思います。
でも、、、、。

毎日死にたいくらい痛い思いをするのは、
お義父さんただ一人
だったのですよね。

「もう楽になりたい」

治療の後半には、その様な言葉も
度々出ていました。
その度に夫はお義父さんに、
「そんな事言わずに頑張ってくれ」
とお願いしていました。

お義父さん一人の命ではない。
     ↓
でも苦しむのはお義父さん、一人。
     ↓
お義父さんの命でもあるのに、
本人に死に際を決めさせてあげていない。
     ↓
でもこのまま治療を終わらせてしまって、
本当に家族は後悔しないのかな?

と、ここまで考えて、また振出しに戻る。
という繰り返しでした。

「エゴだと思っているよ。」と、
夫も言っていました。

「生きてほしい」
と思うエゴ。
お義父さんはギリギリまでこのエゴを、
受け入れてくれていたと思います。

「もう治療する手段がありません。」

1月半ばにお医者さまからそう告げられた時、
やっと家族全員が、
「もう痛みから解放してあげよう」
という気持ちになれました。

次で最後だと思います。
最後を過ごした緩和病棟について、
書きたいと思います。

         

最後まで読んでくださって
ありがとうございます。
今日も素敵な一日でありますように