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毎度、自己目線で恐縮ですが性懲りもなく「桑田佳祐 歌詞の世界 25」を書いてみようと思います。サザンオールスターズの桑田佳祐さんが創る楽曲の歌詞に的を当て、少ない情報による背景や事実とと共に「個人的見解」重視で (笑) 歌詞の一説に触れてみたいと思いまして始めたシリーズになります。ファンの方は「あらためて」初見のかたや桑田さんに興味の無い方も斜め読み程度にお付き合い頂ければ幸いです。私が「昭和戦士?」なので今回も「比較的 初期作品」に触れてみたいと思います。紹介させて頂いています各楽曲をご存じの方・ご存じない方も、対象の楽曲を聴きながら読んで頂けると幸いです!                     (ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)

 

 

【当たって砕けろ】(アルバム:熱い胸騒ぎ)1978/08
「本当の幸せ あなたは教えてくれたの 私に 何かにつけて 
                       心がさめれば 別れもくるだろ」

 

楽曲自体は桑田さんが学生時代に抱いていた「蒼き時」に呪文の様に唱えていた内容の様に捉える。これは桑田さんに限った事では無い。凡そ学生時代は片思いが主で何かにつけて相手の事を思い浮かべてはため息をつく日々。それがまた「秘めた幸せのひと時」だった訳でもある。その思いを具現化する為には「告白」しかない訳で つまりは「当たって砕けろ」な訳だ。そして「心がさめれば、別れも来るだろう」とあるが「秘めたひと時」という大事な時間や感情を注いでくれた相手様には感謝をしなければならないはずだ。それが見事に砕けたとしても その感情を一時与えてくれただけでも自分の「人生の物語」の中には必ず残るであろう一ページには成るのだからだ。

 

      

【そんなヒロシに騙されて】(アルバム:綺麗)1983/07
「踊りが上手で ウブなふりをした そんなヒロシが得意な エイト・ビートのダンス」

 

ファンの方は当然ご存じと思いますがこの楽曲は高田みずえさん、ジューシーフルーツがカバーしている事でも有名。しかし原ボーは超えられませんね。主人公の「ヒロシ」は言うまでもなくサザンオールスターズのドラマー「松田弘さん」では、松田さんの為の曲か?と言えばそうでもない。ヒロシさんの純な部分と器用な人格や実直な処を端々で語っている様にも感じる。「踊りが上手」なのも意外だが「初心なふり」をする所も意外性がある。しかしながら時代の背景を感じて何とも懐かしい気分に浸れる。ここでの舞台もやはり「ディスコ」だ。この頃の紛れもないトレンドは「ディスコ・サーファー・ハマトラ」である。桑田さんの楽曲の中ではディスコ・ナイトクラブ・など1980年代を大いに感じる事が出来る。今となっては消え去ったワードもサザンの楽曲内で出会う事が出来るのは嬉しい次第だ。

 

             

【シャボン】(アルバム:人気者で行こう)1984/07
「夕立ちに遊ばれて 抱かれたくなる気持ちは un deux trai」

 

「シャボン」とくれば「シャボン玉」を連想するが、私は石鹸から出来る香りのよいシャボンを連想する。言うまでもなくこの楽曲は失恋を意味する内容だが注目したいのは主人公の女性。勝手に想像するに「純朴で無垢な女性の恋」が連想される。捉え方によっては「恋多き女」ともとれるが前者の方が当て嵌まる様に感じた。少々外れた不良の男性に恋をしたが恋破れた感覚が浮かばれる。夕立は「少々不良な男性」抱かれたい気持ちは「未恋」の様に感じる。異なる姿では「バブル(泡)の様な恋」ともとれるが個人的には「石鹸の匂いのする恋」を感じていたい楽曲である。また、学生時代から桑田さん一筋に信頼し気持ちを寄せる原ボーが唄うが故に「純朴」という印象も強いのかもしれない。

 

                    

【欲しくて欲しくてたまらない】(アルバム:KAMAKURA)1985/09
「大破恋恥 That's the story 悲しみでこわれそう」

 

失恋した男子の底知れない感情が浮き彫りになり…とはいえ「浮気なBaby」に気を引かれている男心がヒシヒシと伝わる楽曲だ。また楽曲の中では「But somebody calls you tonight」とも歌っている部分がある。「今夜も誰かが彼女に連絡を取って来るのだろう」的な内容は何とも切ない。メロディーとして聞いていると流しがちだが「大破恋恥」と敢えて漢字を使い表現している辺りも桑田さんらしい。「OH!ハレンチ」と歌詞に書くよりも数段意味深で主人公の男性が叫びたくなる気持ちが伝わる。そして後に続く「悲しみでこわれそう」というワードも手に取る様に伝わる。男心とは強いようで弱いモノなのだろう(笑)

 

                            

【東京サリーちゃん】(アルバム:稲村ジェーン)1990/09
「夢の調印 NATO-MUSICAL9」」

 

映画「稲村ジェーン」のアルバムに挿入されているが映画の中では使用しなかった楽曲。桑田さん特有の音源重視の歌詞乗せ系楽曲の代表的なモノでもあると捉えます。発売当時は政治的にも「ベルリンの壁崩壊」や「天安門事件」などが勃発した1990年である。平成時代の入り口。その時代の背景に桑田さんは触れているのだろう。そして昨今何かと話題の「NATO(North Atlantic Treaty Organization)」までが登場している。総じてリズムに乗せた「戦争はおろかである」「時代はもう平成である」「人間は懲りない」などを滔々とリズム優先に言葉可愛く「魔法使いサリー」をイメージさせる題名で世に出したのではないかと勝手に想像してしまう。「歌詞の中に意味のないメッセージソング」の代表的楽曲ではないだろうか?創作した桑田さん自身も「そんなに意味は無い」と語りそうだが、現在あらためて聴くと時代背景に乗せた芸術的な作品にも感じ取れる。

 

 

        今回も長文にお付き合いありがとうございました^^

 

桑田さんの楽曲/詩に限らずアーチストが発信する作品には浅かったり深かったり多くの意味合いが含まれていると思います。或いはアーチスト本人たちは作品を創る際に奥深い意味など考えて創る事は無いのかもしれませんね。その時・その場で感じた事や触れた想いを活字化してメロディを付けているのかもしれません。そして世の中に発信されたものを聴く立場の私たち自身が構想・妄想しながら感動したり涙したりするのかもしれませんね。そんな事の成立がアーチストの楽しみや幸せになっているのかもしれません。

 

          今回も訪問ありがとうございました^^