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毎度、自己目線で恐縮ですが性懲りもなく「桑田佳祐 歌詞の世界 24」を書いてみようと思います。サザンオールスターズの桑田佳祐さんが創る楽曲の歌詞に的を当て、少ない情報による背景や事実と共に「個人的見解」重視で歌詞の一説に触れてみたいと思いまして始めたシリーズになります。ファンの方は「あらためて」初見の方や桑田さんに「全く」興味の無い方も斜め読み程度にお付き合い頂ければ幸いです。紹介させて頂いています各楽曲をご存じの方・ご存じない方も、対象の楽曲を聴きながら読んで頂けると幸いです!         (ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)

 

 

【YOU】(アルバム:SOUTHERN ALL STARS 1991/01)
「忘れ得ぬ君そして大事な Baby Love Oh Oh 今でも胸の奥には 虹が駆けてゆく」

 

イントロを聴いただけで「夏だ!海だ!サザンだ!」などの感覚を覚える楽曲。この楽曲に想い入れの強いファンの方々は相当いらっしゃるのではないでしょうか^^桑田さんの十八番でもある「ひと夏の恋愛」的な内容をイメージする。「忘れえぬ君」とは「永遠の愛」と言う事では無く「印象深い」とも受け取れる。そして「今でも胸の奥には虹が駆けてゆく」と繋がる。これは「その時のトキメキ」的な受取りではないだろうか。何しろ全てが開放的なイメージ。曲中に英語で「I remember you and wonder where you've gone」と触れている「貴女はどこに行ってしまったのか?不思議だ…」と「ひと夏の恋愛」のお決まりの気持を語る。少々はずれた見方をするならば真夏の海で出会った男女は秋にあらためて逢うと「この人の何処が良かったのだろう?」と?麻酔から覚めた気持ちにもなるとよく聞く (笑) 何はともあれ切なさに尽きる。皆様も一時、若き蒼き時代の夏に戻り「抜ける様な青い空・青い海・生暖かい南風・裸足で歩けない程焼けた砂浜」を想い起し聴いて頂きたい楽曲だ。

 

     

【働けロック・バンド(Workin'for T.V.)】(アルバム:タイニイ・バブルス 1980/03)
「忘れるわけもなくT.V.Show その気もないのに笑う事ばかりじゃ

             愛されるならいいねBabe Blue 楽しからずや Program」

 

1980年アルバム タイニイバブルスが発売された頃、サザンオールスターズは「いとしのエリー」→「C長言葉にご用心」が大ヒットし、テレビ・メディアから引っ張りだこでした。そんなアルバム「タイニイバブルス」の最後に敢えて持ってきている楽曲だ。様々なメディアへの出演やバラエティーなどの振舞から桑田さんやメンバーの中で「ミュージシャン意識」「プロ魂」みたいな感覚が置き去りにされている事の「もどかしさ」があったのではないだろうか?桑田さんご本人に聞けば「そんな音楽家みたいな感覚ないよ。歌って踊れる芸人なんだから」など言われそうだ(笑)しかし今までの功績や人間関係の構築、バンドの継続性を考慮すれば桑田さんをはじめとしたメンバー全員が、デビュー当時から「音楽の深堀りを行いたいバンド」だったと言う事は言うまでもない。「本当の音楽に取り組みたい。その為には何でもやる」という気持を表したのがこの楽曲で敢えてアルバムの最後に持ってきた様子が伺われる。まさに売れる為のプロ根性が現れたとても奥深い楽曲だと捉える。

 

          

【ポカンポカンと雨が降る(レイニーナイトインブルー)】(アルバム:世に万葉の花が咲くなり 1992/09)
「夏は過ぎ青空に黄昏が浮かぶ頃 待ちわびる恋だけは二度と溺れない」

 

原ボーの歌声とリズミカルな曲調が心地良い楽曲だ。テンポとは裏腹に歌詞の内容は「禁断の恋(不倫)」をイメージさせる。同時にイントロのクラッシックギターが何やら淋し気な気配をも漂わせている。「待ち侘びる恋だけは二度としない」と語りつつも「好きよいつまでも泣かされ続けたのに」などと言った部分も印象的だ。「惚れた女の弱さ」なども切実に語っている様にも感じる。以前に「不倫は文化だ」と言った「老年青年」?が居たが(笑)文化かどうかは別として、確かに人・異性を好きになるのに垣根など無いのかもしれない。そして雨降りを「ポカン」という表現をしている。特に意味は無いのではないかと想像するが敢えて勝手に当てはめれば雨音が「シトシト」でもなく「ザー」でもない「ポカン」は「空っぽ」の心。つまり大切なモノを失った「空虚な心」を表現されてる様に受け取る。この「禁断の愛」「忍ぶ恋」のバックヤードを切実に表した楽曲の様に受取ります。

 

               

【YELLOW NEW YORKER】(アルバム:綺麗 1983/07)
「大事なものは Originality 愛のJokeに 

                生きている摩天楼Power 行き交う人並み華やか」

 

ご存じの様にアメリカ・ニューヨークは様々な人種が犇めく街。白・黒・黄がそれぞれの味を出し、そして融合しながら生きている街だ。この楽曲の中では「黄色(アジア)」を強調しているが総体的には、どんな人種も「弱気な態度に出ちゃ駄目」と叱咤する一方で「輪の中の個人」と言った協調性も語っているように捉える。まさにアメリカ・ニューヨークで成功するには肌の色ではない。と言いたいのだろう。未だに残る悪しき人種問題。桑田節は徹底的に切れ味の良いナイフで斬り込んでいる様にも感じる。私が一番刺さるのは「大事なものはOriginality」という言葉。このワードは楽曲内に限らず成功者の感覚には欠かせない言葉でもある様に感じる「Originality」とは個性の中に潜む発想であり「人にはないモノ」「真似できないモノ」でもある。これを持ち具える人は経営層に多いように感じる。人種の枠を超えた「個性」に大きく拘った様にも受け取る。

 

                    

【Long-haired Lady】(アルバム:KAMAKURA 1985/09)
「Oh my love ma belle恋人に逢える午後は 波音も濡れているHello Darkness」

 

これもまた「禁断の恋(不倫)」を匂わせる楽曲だ。歌詞と共にメロディーが醸し出す雰囲気と何とも切ない情事浮かぶ。「Darkness」には聴く人其々の「暗闇」が想像できると思われる。少なくとも「秘密のデート」的な「不倫を楽しんでいる様」は浮かばれない内容だ。勝手な想像だがドロドロした不倫の様と後戻りできない哀しい状況が浮かぶ。「恋人に逢える午後」というフレーズは「秘密のデート」で歌われている「儚い夢と愛の谷間で溺れたい」は何となく繋がる気配を感じる。おそらく先の無い恋愛を互いが理解したうえでの決断。「終わりのあるスタートボタン」を敢えて一緒に押した二人、大海原に船が出てしまった以上は後戻りできない感情を切々と歩んでいる歌詞なのであろうか?やはり何処まで行っても「不倫は文化」なのだろうか?^^それとも人間が持つ感情の性なのかもしれない。

 

 

        本日も最後までお付き合いありがとうございました
   また機会があれば「桑田佳祐 歌詞の世界」書かせて頂ければと思います
      その際は、懲りずにお付き合いよろしくお願いいたします^^