【「スマホの歩き事故」問題を論ずる①】からの続きである。

 

2016年5月に、東京の鉄道の駅で女子大生がホームから転落し、電車にはねられ死亡した事件から、色々と思うことを書き綴っている。早速続きに突入したい。

 

 

<韓国を批判する前に、自らを律すべき>

 

俺は月に1~2度しか電車に乗る機会が無いが、そのたびに8割くらいの人がスマホの画面に釘づけになっている光景が目に入る。俺だって、別に一切開かないとは言わないよ。メッセージを受信したら開くこともあるし、返信することだってある。しかし、ほんの十数秒程度だ。彼らのように、乗っている間ずっと開いているのとは違う。

 

先日地下鉄を利用している時、70歳を超えたであろうお婆さんが乗ってきた。座席が埋まっており、私の2メートルほど斜めの位置に立っていた。お婆さんの正面には、20代後半とおぼしき女性がスマホをつついており、お婆さんの存在に気付いていない模様。俺はとっさにお婆さんに席を譲った。そしたらそれに気付いたその女性、急に寝たふりしやがったwwwww

 

まぁ、こんなもんですよ。優先席に平然とした顔で座る、いい年こいたサラリーマンも多くいるワケで。その女性だけを責める気にはならない。もう、当たり前の光景になっているので。

 

話は変わり、ヤフコメ民を筆頭に日本人の多くは「韓国と中国は民度が低い!日本人に生まれて良かった!」的な事を頻繁に言うが、正直日本人の民度もかなり低下していることに気付くべきである

 

俺は4年前に韓国(釜山)を訪れたことがあり、鉄道を利用したことがある。スマホに釘づけという点、車内のマナー(騒がしさ)などは日韓に違いは感じられなかったものの、韓国の車内の方が、年配者に席を譲る習慣が備わっていると思った。車内が込み合っていても優先席はきちんと空いている率が高い。仮に優先席に若者や健常者が一時的に座っていても、老人が乗ってきたら即座に座席が譲られる。

 

認めたくないだろうが、これが現実なのだ。別に韓国人の民度が高いと言うつもりは無い。そうではないのだ。日本人の民度が下がってきているのだ。「弱者をいたわる」という当たり前のことができなくなっているのだ。日本人は。

 

「えええっ?俺ちゃんと譲ってるし」という人もモチロン多いと思う。これからもそうであってほしい。しかし、都会を中心に、そのような道義的な感覚を持っている人の割合は、昔に比べると格段に下がっていることを認めねばならない。便利で合理的な都会に染まりすぎて「困っている人を助けよう、助けなきゃ」という人間が生まれつき持っている本能が鈍ってきているのだと思う。

 

東京五輪誘致の際の名文句が頭によぎる。

 

「お・も・て・な・し」

 

何がおもてなしだよ! 地下鉄で自国の年配の人に座席も譲れないのに、外国客をどうやって満足させるんだよ。おもてなしとは、必ずしも飲食店やホテルでの細やかな技術とか調度品のことではないと思う。違うかい?

 

そのへんを今一度我々日本人は思い起こし、国内外に誇れる民族になろうじゃないか。

 

 

 

<また本題に戻ってwww>

 

話が大きく脱線したので、最後に話を戻し、スマホ事故にどう向き合うべきかを論じたい。

 

自己責任だから怪我しようとお前の勝手である、と【「スマホの歩き事故」問題を論ずる①】で述べたものの、そりゃあ事故は防げた方がいいに決まっている。

 

 

例えば車の免許を更新する際、違反歴がある人は講習を受けて交通事故のDVDを見ることが義務付けられているはず。恥ずかしながら俺もちょっとした違反をしたことがあり、講習を受けたことが2~3度ある。DVDも非常によくできており、ドラマっぽく再現したものや、実際の事故現場の映像・画像が大きなスクリーンに映し出され、あれを見ると「マジで安全運転せにゃ!」という気分にさせてくれる。

 

そういう講習会のように、国内に存在する全ての教育機関は、私立・国公立問わず、道徳の授業の一環として「歩きスマホによる大参事」という映像授業を必修でおこなうべきである。小中学校、高校はもちろんのこと、大学・大学院の学生も必修とし、単位にしてしまう。社会人になっても、企業が研修の一環として年に1~2回、上記の講習会を受けるようにする。

 

では、誰が企画をするのか?そんなのは分かり切っている。国と通信キャリアに他ならない。大手携帯キャリアは世界的に比べても高額な利用料金をユーザーから摂取し、ウハウハ状態である。そうでなきゃ四六時中しつこくCMを流せないだろう。莫大な利益の一部を、社会貢献(社会問題の解決)に使用すべきである。国と組んで少しでも歩きスマホが減るように舵を取ってほしい。

 

あとは、駅と警察がタッグを組み、駅側にある程度の権限を委託し、発見し次第即罰金を科す。罰金は違反者のスマホ利用料金に含む形にすれば、払い逃れが無くなる。

 

ぶっちゃけ、都会での歩きスマホは、シートベルト着用の違反や少しくらいのスピードオーバーした車よりも罪が重いと思う。いい加減、国も現代社会の流れを汲み、緩和すべき交通法規は緩和し、新たに規制を設けるべきことには実行の手はずを速やかに整える。国も変わらねば人が変わらないんだよ。

 

長文最後まで読んでくれてありがとう(^^)v