予測通りの結果とはいえ、やはり現実を突きつけられると悲しみで顔を覆いたくなる。
期待されたエディージョーズ新体制のもとで超速ラグビーの看板を掲げて行われた一連のテストマッチは、最終戦のイタリア戦も惨敗。
世界ランキングや近年のイタリアの躍進をみれば勝つのが難しいのは分かっていたが、それでも爪痕は残してくれるのではないかと淡い期待を寄せていたが、結果はごらんの通りだ。
今回の試合を一言でいえば、自滅でチャンスを作れなかったこと。
とくにラインアウトはひどすぎた。これはフッカーの責任もあるかもしれないが、コミュニケーションで問題があったのではないか。原田選手が散々だったから交代した坂手選手が持ち直してくれると思いきや、坂手選手までボロボロ。アイヤー!である。
あれではせっかく相手陣内でラインアウトを獲得しても、得点につなげられない。ほぼラインアウトの壊滅で負けたようなものだ。
前半のほとんどが日本のいいところなしで、最後にディアンライリー選手が一矢報いてくれて、後半はじめもディアンライリー選手の個人技で得点。
ほぼ日本代表の体面を繕ってくれたのはライリー選手のおかげで、あとは後半に得点の機会があったもののイタリアの堅いディフェンスを崩せず、むしろ自分たちの軽いプレーを見事に付かれて得点を献上してしまい、気が付けば14-42という惨敗に終わった。
エディーさんのやり方だと一勝もしないのではないかという嫌な予感が的中してしまった。
年齢的にも明らかにピークアウトしてる指導者をわざわざ拾った日本協会はなにを思うのか。
超速ラグビーを掲げるからには速さもさることながらその質を担保するのは、チーム内のコミュニケーションと連携である。
今回はそれが寄せ集めによって出来ず問題を露呈した。規律の面でも問題が山積した。
日本代表が一番強かったときのジョセフ体制の時では大切にしていたのが、チーム内の練度である。それを優先して世代交代をしてこなかったツケを払わされてる面は否めない。
しかし、エディーさんの選考は個人技に重きを置いてるとしか思えず、連帯がまったく出来ていなかった。これでは速くボールを回しても質が伴わず相手にチャンスを与えるだけだ。
おもえば、今の日本代表はオフロードパスがまったく見られなくなった。
昔からともに同じチームで経験してきた選手を集めたほうが手早くチームを再構築することができるだろう。その点で、やはり帝京OBを中心としたメンバーを選ぶことが日本代表を手堅くかつ確実に強化する手だてである。