生物学の試験が明日に控えていますが、昨日今日とで青空文庫にあるガリバー旅行記を読了してしまいました。


やはり読書は良いですね!

とても興味深くて面白かったです。


実は読んだことがなかったのですが、小人に縛られたりチクチク刺されたりするイメージはありました。どこかで絵本の挿絵を見たのかもしれません。しかしそれはガリバーの旅行のほんの一部だったのですね笑



ガリバー旅行記は1667年にアイルランドで生まれたジョナサン・スウィフトが1726年に書き上げた物語です。


リリパットという小人の国、ブロブディンナグという巨人の国、ラピュタという飛島、学士院のあるバルニバービ国、幽霊の国、死なない人、日本、馬の国、たくさんの国々を巡る旅の中でガリバーはたくさんの生物と出会い、その価値観を共有して行きます。



私が読んでいて印象に残ったのは、とにかく「風刺」を感じる場面が多いことです。社会の皮肉というのか、批判というのか、つまりスウィフトの時代はこういう社会だったのではないかと考察することが非常に面白かったのです。


ガリバーの思うこと感じること考えること、関わって行く様々な生物が感じるガリバーへの思いや考え方、興味関心の在り方は、現代に生きていてはなかなか感じられないものなのではないかと思いました。


特に、馬の国で出てくるヤーフという生き物は、どの時代においても人間そのものでもあるのではないかと感じざるを得ません。私たちはどう在るべきかと、他人事ではなく当事者として考えていかなければいけないと感じます。




ちなみに、この記事のタイトルにあげたバルニバービの医者は、私がガリバー旅行記を読もうと思ったきっかけでもあります。


バルニバービの学士院にいる医者は、政党の争いを上手く停める方法として2人の脳を半分にして繋ぐということを発明したのですが、私はこのエピソードをPSYCHO-PASSというアニメに出てくる槙島聖護の台詞で知りました。

このキャラクターは会話の中でも様々な本からの引用を加えたり例えたりして意見や考えを論じて行くかなりの読書家なのですが、作られたアニメのキャラクターとは感じられないほどにその価値観は明瞭でありながら心の内は明らかでない、深く深く理解しようとしても仕切れない1人の人間を見ているようで私はめちゃくちゃ好きなのです(笑)


考えることを大切にして、その人独自の価値観を元にして生きる、換言すれば、信念のある生き方をしている人が、私は何より好きなのだと思います。熱意を持って一生懸命やるということは、生を実感することにも、死を迎えるときに後悔しないことにもなると思うのです。



私は高校の倫理の授業で、哲学や宗教、様々な物の見方に興味関心を持ちましたが、実際に読んでみようと踏み出したきっかけは槙島聖護という人の生き方や価値観に寄ると感じています。


アニメにそんなに感化されるのか?と感じる方も多いかも知れませんが、私は私にとってそれだけ魅力的に感じられる人を知ることができたのは幸福なのです。こういう生き方をしたい!!という目標を見つけるにあたって、3次元も2次元も関係無いと思います。結局のところ、選択して行動するのは私自身ですからね。



さて、スウィフトはなぜこの作品を作ったのか、その時代背景はどのようなものなのか、数々の国で出てくる様々な生物の意味など、気になる部分は尽きないのですが、いかんせん試験勉強をしなければならないのでまた調べてみたいと思います笑


ガリバーのようにたくさんの国を旅行することは今の状況では限られてきますが、ガリバーのように行動する力はきっと私にもあると思うので、絵を描きたい本を読みたい勉強したい稽古したい欲求に上手く付き合って行動していこうと思います。