人生で初めて入院したのは、妊娠8ヶ月の時に切迫早産となり、個人病院に数日入院したり退院したりを繰り返して、最終的に大学病院に救急車で運ばれてそこから約2週間入院しました。








確か6人部屋だったと思いますが、カーテンで仕切られているとはいえ、声や物音は筒抜けなので一日中落ち着かず、絶対安静と言われ院内を歩き回る気にもなれず、かと言ってテレビ📺はお金💰がかかるし、今のようにスマホなど無くガラケーだったので、ひたすらDSでゼルダの伝説を攻略していました。








時折、仕事帰りの旦那さん達がお見舞いに来るのですが「あー😩俺も一日中寝ときたい」という声が聞こえてきた時に部屋全体の空気が張り詰めるのを感じたのは私だけではなかったはずです。







絶対安静とはいえ、行動を制限されるというのはとてつもないストレスを感じるものです。






一日中点滴を引きずって共同のトイレやシャワー室に行くのも一苦労でした。





また看護師さんの態度も、たくさんの患者と業務を抱え忙しいのでしょうが、個人病院の看護師さんと比べるとどこか機械的で不親切で人情味を感じないところがストレスの一因でした。






という経緯があり、私は今回紹介状を書いてもらうにあたり、大学病院か市民病院かの選択を迫られた際、家から車で10分の大学病院より、車で30分かかる隣町の市民病院を選んだのでした。






そして入院に際し、夫になんの相談も許可もなく、迷わずトイレ付きの個室を選んだのでした。







私が入院したのは11月で、息子の受験願書の提出やら期末試験やらで大変な時期でしたが、願書の記入だけやると後の全ての事は夫と息子に丸投げして私は手術の事だけに集中しました。






とは言ってもやはりどこか後ろめたさを感じたので、前日にスーパーでg/228円の豚ヒレ肉を買いヒレカツを作り置きして行きました。







息子は母が手術で一週間も家を空けるというのに、なんの不安も心配する素ぶりもないどころか、労りの言葉すらありませんでした。







どうせ?私なんて家にいないほうが気が楽なんだろうし?いや、居てもいなくてもどっちでもいいんだろうし?なんなら男二人で自由に伸び伸びと過ごすんだろうし?と考えたら、寂しいとか虚しいというより、逆に⁉️私だって一週間の入院生活を楽しんでやる‼️と意気込んで手術に臨みました。







産婦人科病棟は最上階にあり、大学病院のように大所帯ではなく、こじんまりしていて患者さんもそれ程いないので、私にとっては落ち着ける空間でした。






病室も広くて明るくて清潔感があり、ここまでなんだかんだ色々ありましたが、やっぱりこの病院を選んで良かったなと思いました。






病室に入ると荷物の整理もそこそこにWi-Fiの設定を完了させ、病衣に着替えると、早速スクワットを始めました。






私は前回の入院で絶対安静を言い渡され、ほぼベッド🛌の上で生活していたので筋力がガタ落ちし、退院した後アパートの階段を登るのも、出産でいきむのも一苦労だったので、今回は前もって筋力を付けておこうと密かに筋トレをしていたのです。






さらに体調の良い日は2、3時間ウォーキングをして、手術に耐えられる体力をつけるよう努めました。







病室でも怠らず筋トレに勤しんでいると、突然ドアをノックし看護師長さんが入ってこられました。






私が慌ててマスクを付けていると、他の看護師さんとは一線を画すベテラン感満載の看護師長さんは挨拶もそこそこに早速マスクに対して説教を始めました。






「ここは個室ですけどね、看護師が来た時はマスクは必ずしてください。もちろん患者さんを守る為でもあるし、私達看護師を守る為でもあって、お互いの為にウンタラカンタラ◯☆♪%#〒〆×*…






ああ、、もう、これだよ😩






ベテランのこういう所が嫌なんだよ






人がスクワットしてる時にいきなり入ってきたのはそっちじゃん





と思いながらも看護師長のお説教を「はい、はい」と聞き流しておりました。









夕方になって、窓の外に目をやると夕日がとても美しく、遠くの海と工場夜景が輝きだして、私の目を楽しませてくれました。





「快適だな」



 


と、呟きつつ、この素晴らしい景色を共有したいと思える人が私には一人もいない事に気付いて、写メを撮るのを止めました。







こうして私の入院生活一日目は過ぎて行ったのです。






明日はいよいよ手術です。