最近、人生が目まぐるしい速度で進んでるなって感じていて、フラグが立つ瞬間、イベントが発生する瞬間、僕の年表があったら今はっきりと刻まれたなと感じる事が多々あります。


分かりづらいので、具体的に説明しますね。















先日、友人の乳首が透けていました。


















ただ、透けているのはあくまで友人の乳首なので直接的に関係の無いように思われますよね?


ですが、この乳首透け事件には透けていない僕も数々の苦難と葛藤があったんです。



その日、授業中に後ろの席の友人、N君に突然「俺大丈夫?」という質問をされました。


仕切りに前髪を触る友人を見て僕は、「ああ、髪を切ったのだな」と分かったのですが、そんなに気にするほどの事ではないなと感じました。


さらにN君は「髪切りすぎたかな?」と聞いてきたので、


僕は用意していた言葉を述べようとした瞬間、あることに気づきました。




「強いて言えば、髪型どうこうじゃなくて乳首が透けてね?」





僕はこの事をN君に伝えるべきかどうか非常に悩んだのですが、大胆な性格のN君なら軽く笑って流すだろうなと思って彼の乳首が透けている事を指摘しました。


すると、「マジかよ…」と言ったきり、N君は一言も発しなくなりました。



それから5分おきに僕の背中をツンツンと叩き「透けてる?」と確認してきました。



このとき僕は、自分が厄介な事に巻き込まれた事を実感しました。



そして、15分間の休み時間になって、僕はN君にトイレに連れてかれ...。



トイレの鏡で透け具合を確認するN君。



N君「ヤバイじゃん…これ本当に透けてるじゃん」



よく見ると、やはりくっきりと透けています。



N君は寝坊して急いで来たそうで、Tシャツにダウンという格好で来ていたので防ぐ術がありません。



N君は鏡の前で言葉を失っていました。



おそらく彼の心の内は…



「夏や秋口ならまだ分かる、
でも、どうして俺は今乳首が透けているんだ?」




「世間ではクリスマスツリーやイルミネーションで街が華やかに飾られている、どうして俺は今乳首が透けているんだ?」




「これはもしやイルミネーションなのでは?」




とか、そんなところでしょう。



結局なんの解決策も浮かばず次の授業が始まりました。


普段は成績を稼ぐ為にあざとく手を挙げるN君でしたが、その時間は終始俯いていました。


そして、再び休み時間になり...。


僕はまた、乳首を確認する為にトイレに連れ出されました。


N君は鏡の前でTシャツの裾を引っ張ったりして、あらゆる角度から確認していました。



N君「駄目だ、手に負えない」



僕 「…でもさ、世界には上半身裸で過ごす民俗もいるわけじゃん?上半身裸で授業受けるよりは恥ずかしくないんじゃない?」



N君「いや、もし上半身裸で受けていいなら俺は上半身裸の方が恥ずかしくない、いい?上半身裸と乳首が透けてるのとでは話が180度違う、上半身裸は能動的な状態なんだ、だが、乳首の透けは受け身な状態なんだ、『恥ずかしさ』ってのは常に受け身の状態から生まれるんだ」



僕は深いなって思いました。



確かにその通りですよね、自ら行動を起こしてる時はあまり恥ずかしくないですもんね。


そして、この言葉から僕は物凄いアイディアを思い付きます。




僕「トイレットペーパーを巻いて隠せば?」



昔観たアニメで、登場人物が衣服を破られた時にサラシを胸元に巻いていて、敵が「お前女だったのかー」と言う場面を思い出したんです。



N君「お前って...天才?



そうと決まればN君はバンザイをして、僕はトイレットペーパーでN君の胸元をぐるぐると覆いました。



しかし、一つ問題があります。




トイレットペーパーも透けてね?




くっきりと胸にトイレットペーパーを巻いてるのが分かります。



でも、N君は清々しい表情で僕に言ったんです。



「セーフ」って…。



次の授業中、N君はまたいつものように手を挙げていました。


勿論、その胸はくっきり透けていました。


でも、その表情はどこか、いつもよりも清々しい表情でした。
















えぽけー