突然ですが皆さんの中にも「今日これをしなきゃ一日が始まらない」、「一日の始めはこれをする!」…そういう優先順位の一番上ってあると思います。



僕にとって、その日の一番は…



うどんでした。



只のうどんではありませんよ。



ぶっかけうどんです。



知ってる方は分かると思うのですが、 コンビニに売っているそのうどんは本当に美味しくてハマる人は結構ハマるんです。


夏はほとんど毎日食べてました。


夏休み、空いてる日は祖母の分の「ぶっかけうどん」も買って届けてました。



祖母は僕が笑顔で「ぶっかけうどん」を片手に家に来てくれる事を凄く喜んでました。



でも、それが10回を越えたあたりからですかね。



段々と祖母が「おまえ今日もぶっかけうどんなん?」という表情を露骨に表してくるようになりました。



そして、あんだけ優しかったおばあちゃんが「殺す気?」と血走った目で問いかけてきたことも忘れられない思い出です。



そんな思い出のぶっかけうどんが突然食べたくなったので、一昨日、ぶっかけうどんを食べてから行動を開始すると決めました。



でも、午後から予定もあったのでもう少しゆっくりしてからうどんを買いに行けばいいかなと思っていると、12時ぐらいに買いに行ったのですがもうそこには「ぶっかけうどん」の姿はありませんでした。


僕は急いで店員に聞きました。


すると、店員は「あー、さっき売り切れました、ハッハッ」と笑顔で答えました。


僕は、「なに笑ってんだコイツ」と思いながらも、その時頭の中には一つの言葉が浮かんでしました。





「鮮度」





高校の時の先生がなんの話からその話になったのか忘れましたが、言ってた事です。



先生「お前達には今無数の可能性がある、だが、お前達のその可能性も年を重ねるごとにどんどん狭まっていくモノなんだ。」



そして先生はなぜか、板前の職人の話をした。



先生「なまモノを扱う板前は常に鮮度を大切にしなきゃいけない、なぜなら鮮度は時が経つごとに落ちていくからだ、鮮度が落ちるという事は味が落ちる、味が落ちるという事は、可能性が狭まるという事だ。」



先生は真っ直ぐ僕らを見据えるととても明瞭な声でいった。



先生「可能性は鮮度だ、物事には遅いという事はある、だが、早やすぎるという事はない、行動しろ!」



先生の言葉から「職人」というのはあまりにもミスマッチな感じがして、当時の僕はこれはソースは情熱大陸かな?でも、ありがてぇー話だなーぐらいにしか感じませんでした。



「遅すぎた…でも、可能性はゼロではない。」



僕は携帯で近くの同系列のコンビニを探しました。


そして、電話で確認しようと思ったのですが、やめました。



「僕には若さがある、自分の足で確かめればいいじゃないか。」



...というか、電話で確認してからぶっかけうどん買いに行ったら、あっ、さっきのぶっかけじゃね?ってなるやん。




僕は走った。




こんなにも自分の体が軽く感じたのは初めてだった。









…そして結論を言いたいと思う。









ぶっかけうどんはそこにもありませんでした。

というかもう、販売してないっぽい。



よく考えたら寒い時期に冷たいうどん食べたい?



もうね、出発点から遅かった。



でも、先生の言ったあの「鮮度」の話、これからの教訓にしていきたいと改めて思いました。