本当にあった怖い話なのですが。
地元で、本当にセコイと言われている三つも年上の先輩がおりまして、あまりにもセコイ人なのでここでは瀬古(セコ)と命名します。
こないだ、その瀬古から…
「そうちゃんさぁー、今俺馬場なんだけど、ラーメン食べに来ちゃう?」というメールが来て、
「いや、僕も行きたいのは山々なんですが、今、もの凄く遠くにいるからいいです。」と返したら、
「それってどこ?」って来て、
コイツ、今日ちょっとめんどいな~と思ったのですが、
「新宿です」と正直に答えると
「近いじゃん、一駅じゃん、奢るからきて。」と返信があり、
皆からケチケチ言われてるのに珍しいなと少し思ったのですが、でも、まぁ、ラッキーという軽い気持ちで向かってしまいました。
僕達が行ったラーメン屋さんは、
僕がラーメン好きの友達から聞いて瀬古に教えて瀬古が行くようになりました。だから、僕は決して初めて食べたわけではないのです。
ーーー 数日後、
僕が友達と地元で食べていると瀬古と何人かが、後から合流しました。僕も含めそこには瀬古より年下しかおらず、というか、瀬古はいつも年下を引き連れて歩いているのですが、
その日もそこは...
瀬古のフィールドでした。
しかも、この瀬古という男は、女の子がいるといつも調子に乗るのです。
瀬古は女の子がいるといつも調子に乗る。
大切な事なので二回言いました。
そして、瀬古は友達の話をぶった切って…
「そうちゃんさぁー、ラーメン美味かったやろ?」とぶっこんできました。
僕はびっくりして「えっ?」と裏返っちゃいました。
この驚きは、美味かったやろ?ってまず、ぼくが教えたんだし。という部分、
しかもなんでお前関西弁なんだ?という二重構造です。
うん?これは奢った事持ち上げて欲しいのかな?
まぁ、僕もゴチになってしまいましたし、少しぐらい持ち上げてあげようと思い、
「いやぁ~御馳走してくれたラーメンがホント美味しくてさぁー」とヨイショすると
そこから瀬古がエセ関西弁で高田馬場のラーメンは、美味しかったという話をするのですが、
当然、この話には全くオチがないので案の定すべるのです。そして、僕の名前を出してすべるから、僕がすべったみたいになるのです。
その時から僕はだいぶ、イライラしていました。
ーーー そして、三日後!!
僕が友達何人かと話していると、後から瀬古がやってきて、本当にくだらない話ばかりしていて楽しかったのですが、ただ、どういうわけか、いつの間にかラーメンの話にすり替わっていて、
おそらく、これも瀬古の能力の一つだと思います。
すると、瀬古は待ってましたと言わんばかりに僕を見てくるんですよね。もう、同じくだりで、これは再放送です。
でも、もうヨイショしないぞ、ここでヨイショしたら、一生ヨイショ人生だ。二度あることは三度ある!そう自分に言い聞かせて頑なに目をそらし続けました。
瀬古の物凄い目力、そしてこの場の重力や酸素までも操ってヨイショさせようとしてくる瀬古の圧、同じ話で二度も、三つ年下の後輩にヨイショさせる..............
もう、なんて汚れぶり。
僕のイライラはピークでした。
そして、そんな僕の顔を見て、瀬古は諦めたのか大きなため息をつき.......
次の瞬間!
「そうちゃんにラーメン奢ってやったんだけど!」
って、あっ、とうとう自分から言っちゃった...
僕は、びっくりしすぎて無意識のうちに…
「なんでやねん、自分で言うんかい!!」とツッコんでいて、
そして、この「なんでやねん」がもうすでに口からこぼれていて、ただ、この「なんでやねん」の時点で物凄く僕、すべっていて、「自分で言うんかい!」が言えなくなり、余計にすべりました...
どうしちゃったの?と凍りついた場の空気...
ゾッとしました。
だから、エセ関西弁はホント良くないなって思いました。
そして、これを機に二度と、瀬古をヨイショしないと心に誓いました。
-----------------------------------------------------------------------------------
※ここまで書いてアレなんですが、この話フィクションかもしれないです(笑)
後、先輩は実は偉大な方なんです。それに優しいですっ♪
-----------------------------------------------------------------------------------
※これは撮影の時に撮って頂いた写真です。