電撃ネットワークの南部虎弾さんが

1月20日、急死しました。

 

 

1月16日、エスパー伊東さんが死去しました。

その時、南部さんがXに無念の思いをつづっていたことが

報じられていたのでびっくりしました。

 

エスパー伊東さんも南部虎弾さんの電撃ネットワークも

自らの体を張った驚き連続の芸で

とてもハラハラドキドキ楽しませてもらいました。

南部さんは元ダチョウ倶楽部のリーダーでした。

ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんも南部さんたちのように

熱湯風呂はじめ自分の体を張ることで笑いに昇華させ、

多くの人を楽しませる芸を見せてくれました。

お三方は自分の身1つ全力で笑いを生むことに

取り組んだ真のお笑い芸人でした。

 

もう1つ言えるのはお三方とも自分の身は張るが

人を傷つけない笑いの追求者でした。

人を傷つけない笑いをする芸人は

ウッチャンナンチャンも該当すると思います。

 

一方、人を傷つける笑い、他人をいじめて笑いを

とってきたのがダウンタウン です。

かつてダウンタウン に楽曲提供し、番組にも出演した

坂本龍一さんがダウンタウン について語った

次の言葉が言葉がとても印象に残っています。

 

「僕には、ダウンタウン理論というのがあるんですよ。

(中略)ダウンタウン前とダウンタウン後で日本人の心は大きく変わった」

 

「ここ二、三年のダウンタウンの芸って、

 年下の芸人をいたぶってるだけで、一言で言うと、

 『どんくさいやつをいじめてなにが悪いの』ってことでしょ」

 

「結局、子どもたちはみんなダウンタウンをやっている。

 だって、いまのいじめとか少年犯罪のパターンって、

 ほんとダウンタウンそのままじゃない? 

 松本人志はあのすごい才能で、そういう社会を啓示したんだよ」

 

 でもとここで、坂本さんは問題の本質を語ります。

 

「権威に反発して、ルールがないことはいいことだと

 戦後最初に言ってたのは、僕らの世代なんだよね。

 いわゆる全共闘世代。いま僕らの世代が親になり、

 教師になって、そういう子どもを育ててしまってる」

 

人を貶めたり人を叩いたり人を傷つける笑い。

 

そういったくくりでは

とんねるずもその部類に入るのでしょうか。

ダウンタウン はまさにその要素を最大限に組み込んで

笑いにしていました。

 

人を傷つける笑いに松本人志の闇を感じます。

おそらく松本はコンプレックスの塊のような人だと思います。

以前、爆笑問題の太田光と共演した時、

明るく騒ぎ回る太田に対して

松本は冷めた目で近寄りませんでした。

太田のように目立って騒ぐクラスの陽キャでなく、

クラスの片隅で他の生徒を冷めた目で見て

欠点をあざ笑う隠キャタイプなのです。

 

松本は人を傷つけるお笑い以外の勉強をしなかった。

それが独善的な人格をさらに強めたのでしょう。

 

ビートたけし、タモリは博学な大御所。

明石家さんまはスポーツの知識は誰にも引けを取りません。

 

対して松本は

そのような広い知識を大御所になっても持たず、

代わりに見せかけの筋肉をつけることに執心しました。

 

ある時、突然、不自然な筋肉ムキムキの体になった松本。

これまでスポーツをしてこなかったタイプが

突然、マッチョな体になる。

これは過去のコンプレックスをはねのけたい願望の強さの表れとともに

笑いだけでなく肉体的にも強い存在でありたい

人に対する征服欲、独裁者特有の心境からくるものと考えられます。

 

今回の松本人志の問題は

人を傷つける笑いをしてきたからこそ

起こるべくして起こったもので、

時代がもうそれはいけないと

動き始めたから明るみになり

問題になったのだと思います。

 

エスパー伊東さん、南部虎弾さんの訃報を知り、

在りし日のお二方と上島竜兵さんのお笑い芸を

思い出して懐かしむとともに

昭和の一時代を築いた

真のプロフェッショナルな芸人の方々が

次々と去っていくことに寂しさを感じました。

 

江頭2:50さんは

つい最近も番組に出演し、

パワーのある体を張った芸を見せてくれました。

健康に気をつけていただいて、これからも元気に

人を傷つけない笑いを見せて欲しいです。