昨季まで巨人の2軍監督を務め、今季からオイシックスのCBOに就任された桑田真澄さんの指導法に、強く心を惹かれています。

桑田さんといえば、PL学園から読売巨人軍へ進み、投手としてプロ野球界で輝かしい実績を残した後、メジャーリーグにも挑戦された伝説的な投手です。引退後も野球への探求心は衰えず、早稲田大学大学院でスポーツ科学を学び、東京大学野球部でコーチとして指導にあたるなど、野球を「学問」としても深く追求されてきた方です。
量より質、そしてサイエンスとバランス、リスペクト。

私が桑田さんの考え方に深く共感するのは、次のような点です。
練習の「量」ではなく「質」を重視すること
サイエンス、バランス、リスペクトという三つの柱を大切にしていること
根性論や精神論に頼るのではなく、科学的な裏付けを持ちながらバランスよく選手を育て、何より選手への敬意を忘れない。この姿勢が、桑田さんの指導の核にあると感じます。

「コーチ」の語源から学ぶこと


そして、桑田さんがあるインタビューで語っていた「コーチの語源」についての話が、私の心に深く残っています。
「コーチ」という言葉の語源は、15世紀のハンガリーにあるコチ(Kocs)村で生まれた四輪の屋根付き馬車にあるそうです。人を目的地まで安全に運ぶ乗り物――そこから転じて、「コーチ」とは選手を目標へと導く存在という意味になったといいます。
桑田さんはこう続けます。

「指導者は選手に一方的に教えるのではなく、選手と共に考え、共に歩む存在であるべきだ」


この言葉が、私にとって大きな指針となっています。

音楽教育にも通じる「共に歩む」姿勢


私自身、ギターや音楽を教える立場にいます。ともすれば、「教える側」と「教わる側」という上下の関係を作りがちですが、桑田さんの言葉を胸に刻んでいます。

生徒の目標地点はそれぞれ違います。テクニックを磨きたい人、表現力を高めたい人、ただ音楽を楽しみたい人――その一人ひとりに寄り添い、共に考え、共に歩む存在でありたい。
量ではなく質を追求し、科学的な視点も取り入れながら、何よりも相手へのリスペクトを忘れずに。桑田さんの指導哲学は、野球だけでなく、音楽教育にも深く通じるものだと感じています。
これからも、桑田さんの姿勢に学びながら、自分自身の指導を磨いていきたいと思い
ます。