マッドマックス フュリオサを観てきたよ | そーしの日記

マッドマックス フュリオサを観てきたよ

マッドマックス フュリオサを観て来ました。シリーズ第5作目にあたり、前作怒りのデス・ロードの前日譚になるそうです。

(画像は全てお借りしています)


舞台は、核戦争後の砂漠化した地球。わずかに残った「実りの地」に生活していた少女フュリオサが、ディメンタス将軍(クリス・ヘムズワース )のバイク集団にさらわれます。助けようとした母が無残に殺され、フュリオサが半生をかけて復讐するという物語。このフュリオサが前作ではマックスと共に主人公でした。

この時期なので、ネタバレはここまでにしておきます。



まんまオーストラリアの砂漠に展開する北斗の拳ワールド。北斗の拳は、マッドマックス2の世界観にブルース・リーを投げ込んだイメージで考えた作品らしいです。昨日イヤなことがあった自分は、怒りのデス・ロードみたいにスカッ!とする話を観たかったんですが、けっこうウェットな話でした。


フュリオサは女性なのに壮絶な運命に見舞われて、とても可哀想な身の上なんだけど感情移入しづらかったなぁ。悪くいうと前作のフュリオサ(シャーリーズ・シェロン)より情感が無い。

可愛げで言えば今回のディメンタス将軍役のクリス・ヘムズワースの方が、子どものカタミの熊のぬいぐるみを大事にしてたりして、憎めない。やたら残酷なことをする割にいい人オーラが出てしまってる。また、ディメンタス将軍がイモータン・ジョーに対抗して勢力を拡大する理由もはっきりしない。脚本の持って行きようで、イモータン・ジョーに命がけでいどまねばならないディメンタスのヒリヒリした立場とかが描けただろうに。

キャラクターの造形も、キモカッコいいイモータン・ジョーに比べてディメンタス将軍は普通の人。インパクトが全然違いました。クリス・ヘムズワースがもったいなかったです。



他にも、この時代に生き残ってしまった人類の苦しみや悲しみがあまり伝わって来なかった。

北斗の拳には、無力な者の惨めさとそれを救うヒーローが描かれていた。怒りのデス・ロードは、主人公がトラウマに苦しんでいたり、守るべき女たちがいたり、洗脳のとけた健気なウォー・ボーイがいたりして、ものの哀れがありました。

せめてフュリオサの故郷の日々とかあればなぁ。出て来る暴力の必要感がなかったです。



良かった点はアクション。さすがジョージ・ミラー監督。アクションが丁寧に作られていて、特に燃料輸送車の攻防が素晴らしかった。前作の棒乗りに加えて、バイクでパラグライダーを引っ張り、空中から攻撃するシーンは新鮮でスピーディー、出色の出来ばえ。茶色の砂漠を背景にしていて綺麗でした。


終わり方について。

今まで観てきたアクション映画は、ラストに納得の大バトルシーンがありました。迫力のラストバトルに勝ったぞー!というエクスタシーがあったのですが、本作はそれがなかったなぁ。


そんなわけで、いささか物足りなかった今作。やっぱりトム・ハーディーのマックスが出て来ないとな。え?一瞬出てるって?分かんなかったよー!

これからネットで怒りのデスロードをもう一度見ようと思いました。