●プロレスDVD新規予約情報(9月24日付)
11月21日発売◆DVD:「WWE サマースラム 2008」
11月21日発売◆DVD:「WWE ヘル・イン・ア・セル」
12月12日発売◆DVD:「WWE アンフォーギヴェン2008」
今週予約開始のプロレスDVDはWWEの三本のみ。
しかしWWEは大きくマルチメディア展開を仕掛けてきますね・・・
世界最大の団体がすることとはいえ、WWEの戦略は日本の団体も見習わなければ・・・
一方の日本プロレス界といえば、新日本が興行収益も今年度に入ってから好調をキープしており
G1クライマックスはもちろんテンコジタッグの復活、全日本武藤のIWGP戴冠、
長期戦に突入したZERO-1MAXとの抗争、TNAとの提携など話題にも事欠かず、
最近のプロレス界を引っ張る勢いを持つことは火を見るより明らかです。
盤石にみえる新日本ですが、10月13日の両国大会にて中邑のIWGP挑戦が決まったことで
現在の新日本が「ストーリーラインの種類と人員のバランスがとれていない」ことを示しました。
中邑の挑戦が決まった理由として公式に発表されているのは、
「G1クライマックスで優勝した後藤・準優勝の真壁と同じ勝ち点を取った」ことと、
「武籐の前に王者だった」こと、「本人から再三のアピールがあった」こととなっています。
新日ファンの中邑選手に賭ける想いは相当なものがあることは知っています。
先日のG1クライマックス最終戦を観戦しましたが、後藤の初出場・初優勝で盛り上がった反面
観戦した方々のなかで中邑が優勝戦に進出できなかったことを嘆いている方が非常に多く、
ファンには今回の挑戦決定も好意的に受け止められていると思います。
しかし冷静に挑戦理由を見ていくと、今回中邑に挑戦できる資格があるとは思えないのです。
まず「G1クライマックスで優勝者・準優勝者と同じ勝ち点を取った」ことですが、
根本的に忘れてはいけないのは「中邑は公式戦で後藤に負けている」ということです。
「中邑は真壁とG1前にシングルで2連敗、その後G1でも対戦していない」ことも忘れてはいけません。
中邑は確かに「G1クライマックスで最高得点を取った」のは間違いありませんが、
優勝者・準優勝者から肝心の勝ち星をあげていない以上、成果があったとは言えないでしょう。
もし結果から挑戦者を選ぶというなら、後藤から勝利している吉江・川田、
真壁から勝利している大谷・中西に挑戦権があってしかるべきですが
後藤・真壁に勝利したのはいずれも他団体の選手ばかりで、中西も先日挑戦失敗したばかり。
新日本の興行で、しかもメインで他団体の選手同士の対戦は組めないため
中邑挑戦が決まったようにしかG1の戦績からは感じられません。
「武藤が戴冠する前に王者だった」ことは言わずもがな、
単純に「武籐に負けてベルトを獲られたのは中邑だった」ということだけです。
リベンジを抱えていても成果が伴わなければベルト挑戦の理由にはなりません。
問題は「中邑から再三の対戦アピールがあった」ということです。
確かに中邑は先日のIWGP戦で試合後武籐に直接対戦をアピールするなど、
新日本勢で唯一IWGP挑戦をアピールしていました。
しかし、他の選手はアピールしなかったのではなく、アピールしたくてもできなかっただけと感じます。
本来ベルトに挑戦できるのは永田・天山・棚橋・バーナードあたりだと思いますが
永田はZERO1- MAXとの抗争、天山はGBH・ブゥードゥーとの抗争、
棚橋はTNA遠征、バーナードは後藤との対戦・全日本三冠挑戦を目論んでおり、
ベルトに挑戦できそうな選手はことごとく他のストーリーラインを抱えています。
つまり、今回新日本が中邑のタイトル挑戦を弱い理由ながらも決めたことは
単純に中邑以外にタイトル挑戦できるだけの実力・人気があり、
関わるべきストーリーラインを持たないヘビー級のレスラーがいないことを示したのと同じなのです。
このまますんなりタイトル挑戦となると、中邑選手のファン以外は全く興味を持たないでしょう。
なぜなら挑戦する理由に中邑選手のファン以外にも通用するものが何一つないからです。
特にベルトを武藤が持っている以上、全日本プロレスファンにも通用する理由でなければ
興業的に苦戦し、今後の団体抗争も全日本に主導権を握られる可能性があります。
また中邑選手が勝ったとしてもベルト挑戦までのバックボーンが希薄すぎ、
ストーリー的にも戴冠後展開できるだけのものが構築できていないため、
新日本内でも中邑が「ただベルトを持っているだけ」という状況になる可能性が高いです。
新日本は早急に中邑がタイトルに挑戦できるだけのストーリーラインを構築する必要があります。
カギを握っていると思うのはGBH・矢野。
G1で中邑に勝利し、中邑がリーダーを務めるRIZEとのIWGPタッグ戦線でも最前線に立ち、
テンコジとの抗争で全日本とも深いコネクションを築きつつある彼とGBHのの動向次第では
IWGP戦を新日ファンと全日ファン双方を巻き込んだ大きな一番にできるかもしれません。
中邑の挑戦が成功するかどうかは、皮肉なことにGBHが握っているということでしょうか。
また新日本自体にも、ベルト挑戦以外のストーリーラインを抱えるレスラーを
どうタイトル戦線に絡ませ、かつストーリーラインを展開させていくか、
勝負所に差し掛かったといえるでしょう。
「1,4オールスター構想」を現実化するためには、タイトル戦線よりはるかに複雑な事情を抱えて
全日本やNOAHといったメジャー団体とともに歩んでいかなければなりません。
戦極と戦う前にまず本陣の地盤を固める必要があるのではないでしょうか。
敵を知り、己を知れば百戦百勝といいますし・・・
新日本にはベルトを武藤に奪われて以降、あらゆる意味で最大のヤマが訪れたようですね。
10月13日のタイトル戦までの新日本の出方に注目です。