四諦(したい) | 法源のブログ

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末法の世の常、皆様で仏教の良さを広め、共に学んでいきましょう。

人生相談、お気軽にしてくださいませ。

1、苦諦(くたい)
 人間の歴史が始まって以来、暑さ寒さ・天災地変・飢饉・疫病・貧困・不仲・不安・老い・死等に対する苦しみがあり、人生苦「生・老・病・死・愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦」であることをさとる。

2、集諦(しったい)
 集というのは「集起(しゅうき)」の略で「原因」という意味です。
人生苦にも必ず原因があり、その原因を探求し、反省しそれをはっきりさとること。
法華経・譬諭品第三に「諸苦の所因は貪欲これ本なり」と説かれ、渇愛といって喉の渇いた者が激しく水を求めるように、凡夫が諸々の欲望の満足を求めてやまない心の状態、無制限にものごとを貪り求めること。
本能そのものは善悪以前の自然のものであると釈尊は説かれているのですが、欲望を必要以上に増大させ、人の迷惑などおかまいなく貪りを増大させる思いや行為が、不幸を呼び起こすのだと教えられています。
この原因を悟る方法として十二因縁の法門が説かれている。

3、滅諦(めったい)
 前記の集諦によって、苦の原因は人間の心の持ち方にあるのだということが解りました。
この事から当然「心の持ち方を変えることによって、あらゆる苦悩は必ず消滅する」ということになる教えです。
渇愛を余すことなく捨て去り、解脱し執着を断ち切ることができるのか、ただ捨て去ろう、解脱しよう、執着を断ち切ろうとすると、かえってそのものへの心の引っ掛かりから苦しみを増大させてしまうことも充分ありうる事で、釈尊は次に述べる「道諦」の真理をお説きになりました。

4、道諦(どうたい)
 釈尊は苦を滅する道について、本当に苦を滅する道は苦から逃れようと努力することではなく、
①正しく物事を見る「正見(しょうけん)」
②正しく考え「正思(しょうし)」
③正しく語り「正語(しょうご)」
④正しく行為し「正行(しょうぎょう)」
⑤正しく生活し「正命(しょうみょう)」
⑥正しく努力し「正精進(しょうしょうじん)」
⑦正しく念じ「正念(しょうねん)」
⑧正しく心を決定させる「正定(しょうじょう)」

の八つの道「八正道(はっしょうどう)」を説かれました。