ずっと待っていても
仕方がなかったから
僕は学校へと向かった。
けど通学路を通っても
学校についても
授業をしても・・・
汐鵜の事ばかり考えてた。
何で帰って来ないの?
何で居なくなったの?
僕には、理由が1つもわからなかった。
何で・・・・-
ー僕を置いていったの?
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ガチャリ
「・・・・。」
何時もの家。
何時もの部屋。
ただ違うのは
汐鵜が居ない事・・・。
「・・・・ん。」
朝は何もなかったテーブルに
白い、紙切れのようなものと、光何かがあった。
「これは・・っ!」
その光、物の正体はクロスだった。
そして紙切れには、見慣れた文字が淡々と並べられていた。
「汐鵜・・・。」
僕は手紙を読んだ。
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鴇、いきなり居なくなってすまねぇ。
別れも言えずに、家をでてったのは、訳がある。
俺はお前と、長く居すぎた。
元後言えば、俺がかってにつれてきたも同然で、いわゆる「誘拐犯」だ。
ずっと、黙ってたが
お前が小学校の時か?
ニュースみてたらさ、お前を探してるって、そんなニュースが流れてな
正直、ビックリしたさ。
だが、お前に言ったら「戻りたくない。」なんて、言うと思ってな
ずっと、黙ってた。
ここまで育ててきたのは
お前に1人でも生きていける力をつけて欲しかったんだ。
お前には、もう俺は必要ないだろう。そう思ってな。
・・・・ゴメンな。
最後くらいは、別れの言葉くらい言いたかったが
正直、時間がなかった。
だからこうして、手紙に書きとめる。
そのクロスは、俺の母親の形見だったものだ。
それを、俺だと思ってくれ。
捨てたっていい、売ってもいい、兎に角、自分の好きに扱え。
それと・・・・
辛い事があっても
「泣くなよ」
泣くより、笑った方がいいからな。
そろそろ、時間だ。
何時かまた、何処かで会える時があるだろう。
それまで・・・
「さようなら。」
汐鵜より。
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「嘘・・・・だろ?」
何時も僕に冷たくした親戚が
何故・・・僕を・・・・。
「!・・・汐鵜・・・っ!」
汐鵜、時間ってなんだよ?!
何するんだよっ?!
「さようならって、なんだよぉぉぉぉぉっ!!!」
_____
「鴇君。最近そのクロスつけてるよね?」
「え?・・・あぁ、うん。僕にとって・・・お守りみたいなものなんだ。」
「へぇー・・・。鴇君、そのクロス見てるときなんかとても、優しそうな顔するんだよ。知ってた?」
「え?!・・・そうなの?」
「うん。とっても・・・優しそうな・・・悲しそうな顔。」
「・・・・悲しい時はさ、泣かないで笑えって・・・この持ち主に言われたんだ。」
「・・・その人、とても優しい人だったんでしょうね?」
「・・・え?」
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泣いてる時が嫌になってさ
だから・・・
せめて
『笑っていよう』と思った・・・-
時としてそれは優しい時 完
__アトガキ__
最後までお読みいただき、真に有難うございます!
最後の最後までグダグダのまま終わってしまって申し訳ありません・・・アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ
また、そのうち新しい小説を書くと思いますので
その時はまた、生暖かい目で見守って下さい!
では、有難うございましたっ!