ひょいとウチに飛び込んで来たこの本。
前のブログにもかいたっけね?
前の所属先の秘書さんが遊びに来てくれた時に、前の所属先の技術補佐員の人から預かって来たとのこと。

彼女、私が初めて一緒に仕事をした技術補佐員の人でした。というか、採用から担当した初めての人。
学生以外の人と働くのは初めてで、いろいろと戸惑いもありましたが、大人な彼女の御陰で、私の方が色々と学ばせてもらいました。
その後・・・技術員、補佐員含めて6人にもなったわけですが・・・

そんな彼女からの突然の贈り物に、戸惑いつつも、とてもとても嬉しかったのです。本好きの私に取って、本のプレゼントはなんとも特別な気がするから。
(大人になって本をプレゼントされたことってほとんどないかも。もう一つ思い出に残る本は、what is a scientist?という、コレも宝物になっています。)

喜び勇んで手に取った割には、読み進めるのが困難に思えたのでした。
きっと必死に頑張っている最中だったんでしょうね、フランス生活を。
のんびりと、まったりと話が展開されるこの本は、やや退屈なイメージが(苦笑)

でも後半。止められませんでした。
何度読み返しても、同じところでわんわん、泣けます。
澄み切った童話のような、本当に素敵なお話。

この作家の他の本も手に取ってみたのだけれど、私に取ってはこの本があまりに特別。
読み返すたびに新たな発見があって。
作者がこっそり偲ばせておいたメッセージに出会うことができて。
読むたびに心が研ぎすまされるような気になって。
そして、泣ける。

大きくなったら童話作家になりたい、と思っていた私。まさに、こんなお話を書きたかったのよ。本当に。
(私に取って同じような印象を与えるのは、立原えりかさんの本たち)

誰一人、悪い人がでてこなくって。お互いがお互いを思いやって。
幸せばかりに囲まれているわけじゃないけど。でもその中でお互いが支え合って、なんとかまた歩みだせる。
悲しいお話なのだけれども。美しくって。
あまりに現実離れをしているのだけれども。現実のすぐそばにひっそりとたたずんでいるような。
明日からまた、頑張ろう。私は私の仕事を一生懸命やらなくっちゃ。と真摯な気持ちになるような。

大人になるって言うのは、こういう気持ちに蓋をしなくちゃいけないのかと思っていたけれども。
そうしなくても大人になることだって可能なんだって、言われているような。

この世で一番美しい仕事は、プラネタリウムの解説員と、郵便配達員と、手品師に違いない。間違いなく。

ん。でもね。でももしかしたら。
いろんな人にキラキラしたものを見せられるかもしれない、いろんな人にちょいとした魔法をかけられるかもしれない、研究者ってお仕事も。
彼らの次の次の次の次の次・・・・の、うーんと次ぐらいには、美しいお仕事なのかもしれないな。とひっそり勇気づけられたりして。

そんな、お薦めの本です。機会があったら手にしてみてください。

プラネタリウムのふたご (講談社文庫)/いしい しんじ

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