もう十年以上前になるでしょうか

あるスポーツ大会に通訳で行っていたときのことです

休憩時間に数人でお茶をしておりました
その時 ある青年がワタシに言いました

お若く見えるって とっても得だと思うのですが 何かそれでご損をなさったことがありますか

はいっ?? でした

日本人はトシの話が好きです
フランス語圏 英語圏 の人たちは あまり親しくないもの同士でトシの話なんぞしませんが 日本人は 結構平気でトシの話をします

女の人たちが寄ると特にその傾向が大になるような気がします

その しばしのお茶会 は当然女性多数 そしてお決まりの 失礼ですけれど とか言いもってトシを聞いておりました

まあ それには慣れておりますので 隠すこともなく ふつーの日本人になりきってみんなと話しておりました

そしてそこにいた若い男の子が 突如 ワタシにくだんの質問をしたのです

まさに不意打ちでした

確かに ワタシはな~んにもしなくても 年齢より若く見えるようです
別に若作りをするつもりもなく 自然にしているだけなのですが なぜか若く見えてしまうのです
ばばぁ になってきたワタクシめ 最近では 態度でかい でも 若くみえる で なんなんだ この人わぁ 状態になっているようでして いわゆる年齢不詳という類のヒトに見えているようです

さて 最初の質問に戻るのですが うっ・・・と詰まったものの そう言われてみれば 損 と言えるかどうかわからないのですが 不愉快に感じることしばしば のことを思い出して答えました

つまり 何かの会合で意見を述べたとき ワタシのことを全く知らない人たちに なんだ生意気な という態度をされることです
あからさまに敵意を持って挑んでくる 無鉄砲なオジサンやらオバサンやらがいたりします
で 大抵の場合 その人たちの方がワタシより明らかにトシが若いのです

昔から 若造が何を言う という 若い人の意見を頭ごなしに否定する人たちは存在しておりましたし 今でも現に存在していることでしょう

若く見えているらしくてもトシを確実に重ねているワタクシめ 自分が感じた不愉快な思いを忘れることなくこの後の人生を過ごしてゆきたいな と感じる今日このごろです

そう言えば 大学時代にこんなことがありました

東京に居たワタシ 馴染みの小さな定食屋さんがありました

テーブルで晩御飯を食べていたある日 カウンターで一杯飲んでいたオジサンがくるっとワタシの方を振り向き 突如

ねえ お嬢チャン 中学生がこんなところへ来てご飯食べたら駄目だよ

はいっ? で 思わず絶句

定食屋のおばさんが 慌てて お客さん このお嬢さまは大学生さんですよ と言っていました

すると 失礼極まりないオジサン 素っ頓狂な声で

えええ~ そーなの お嬢チャン わっかいね~

ですと ・・・

完全に無視しましたが 今思えば そのオジサン 40代くらいだったと思うのです
悪気はなかったのでしょうが ひどく不愉快だったことを覚えております

全然嬉しくありませんでした