ベートーベンを聴いた帰りに、
ふと
音のない世界にいたベートーベンを思った
音のない世界
なんて孤独な世界なんだろうか
…孤独なんだろうか?
…いや、
一瞬、その孤独感に絶望するかもしれないけれど
今ある機能に感動するかもしれない。
例えば 視覚
この世はなんて様々な色彩で形作られているのか とか
嗅覚
匂いの多様性 とか
「ある」感覚が研ぎ澄まされて
豊かさが拡大するのではないか
無いから
有る に気づき
有るから
無い に気づく
そんなことを考えて歩いていると
自然と自分の周りの音にフォーカスしていた。
ひとつひとつの音が
ものすごく鮮明に聞こえるのだ。
人々が歩く足音
水の流れる音
鳥の声
鳥の羽音
風がそよぐ音
葉から落ちる雫の音
なんて賑やかな世界にいるんだ。
そこにはわたししかいないのに、
たくさんの音で溢れていた。
リズムを刻み
時にそれらは音楽のように。
感覚ってものすごいギフトだ。
感覚は人によって異なる。
自分にしかない感覚は
宝物なんだ。