年明け早々から、日本が大変なことになっています。
大きな地震を経験した者として、毎日流れるニュースは他人事ではありません。どうか、早く必要な救援物資が届いてほしい。一人でも多くの人が助かってほしい。そう願いながら、過ごしています。
人は窮地に立たされた時、本性が出ます。
私が経験した震災の際、取材に来られている方の、残念な行動がありました。
いくつものビジネスホテルを予約したまま、連絡が取れず、キャンセルなのか、宿泊するつもりなのか不明なまま(結局来館されなかった)泊まりたいと願っている、被災した人達に宿の提供ができないと訴えていた、ホテルや旅館がありました。
複数予約して、一番良い所に泊まるつもりで予約していたのでしょうが、キャンセルの連絡さえすれば、他に泊まることが出来る人達がいたのです。
取材に来られる方も過酷な環境下と思いますが、避難場所が生活の場になっている方達のプライバシーや配慮なく、取材をすることは、どうかやめて頂きたいです。寒いのに、ドアや窓を開けて、マイクを向けたり…
救援物資の到達状況など、本当に必要な所に焦点を絞って、報道するのが、筋ではないでしょうか。
一方、救援物資が届かない中、被災した人の為に、温かい食事やトイレ、水、布団を提供した旅館が絶賛されていました。とても感動しました。
自分も大変な状況なのに、助け合って、その時にできることを最大限やる。それは、もはやサービスを超えた、愛のこもった行動です。私は、サービスの本来の在り方とは、人のニーズを的確に捉え、喜びをもたらす事だと考えています。
商売は、儲けを出すことが必要不可欠ではありますが、サービスを受けた顧客にとって、喜びや愛、誠意、約束した内容が果たされないサービスに対して、金銭を払うのは、悲しいものです。
サービスの提供といっても、そこには目に見えない、愛や誠意、思いやりがこもったエネルギーがあるかどうかも、一緒に伝わります。
私は、そこに着目しています。良いサービスを提供できるところは、そこに集まる方々みな同じような志の方が集います。楽しそうで仲が良く、生き生きと働いている場は、提供するものも素晴らしいのです。
お金さえ儲ければいい、というところは、詐欺のように搾取していきます。
嘘や不誠実、あいまい、いい加減、そんな人達もまた、同じ周波数で集まります。トラブルがつきまとい、仲も悪く、殺伐としたところでしょう。満たされていない人達は、奪うことしかできません。
震災で奮闘していた旅館の方達、飛行機事故の際の、乗客のマナーの素晴らしさ、素直さ、強い使命を果たした、機長さん、CAスタッフ、そして、他の航空会社のスタッフもかけつけて、助けるお手伝いができる、そんな素晴らしい日本人の良さが、もっと共鳴し合い、影響し合い、広がっていくことを願います。