気になる噂の登場人物の紹介その2!


  即行 蜜柑・・・主人公関知の妹にあたる。年は関知と二歳ほど離れている。将来の目標は外交官になることと、小学生六年生の作文、将来の夢に書くほどしっかりしている。容姿端麗で、頭の回転も速く、運動神経も抜群、クラスでも人気者。過去に学級委員を任されたこともある。こんな才色兼備の妹だが、一つだけ他の者とは違うところがある。それは彼女は養女として、この即行家に引き取られたことである。


 


 粗筋 自転車に通過する女子高生に一目ぼれしてしまった関知は、その子を探すが見当たらない。関知は誘拐されたと思い、その子を捜そうとするのだが・・・。


 数分前、自分の考えたことなんてまったくもって当てにならない。


 俺はまたしてもそう感じてしまった。俺は何をあろうかと彼女の自転車の痕跡をたどれば、犯人に行き着くはずだと推理した。間違いなくそう思った。だが、それは大きな勘違いだった。


 確かに自転車が通った痕跡は存在した。しかし・・・しかしだ。どれが彼女の自転車の痕跡なのかわかるはずもねぇ。そんなのわかるか。この土手をどれだけの自転車が通過して行くかなんて知るわけがない。そもそも、彼女の自転車のタイヤのサイズなんか覚えているわけがない。中々の思いつきだと思った。でも、全くもってお話にならないことがようやく実感できた。


 「・・・俺の生半可な知識ではここが限界なのか・・・」


 俺はがっくりうなだれた。悔しかった。何もできない自分に心の底から腹がたった。俺の恋は声かけることすらなく、終局を迎えようとしている。何でこんな事になるんだ。俺が一体何をしたというんだ。まっとうに生きている俺がどうしてこんな目に遭わなければいけないんだ。


 認めねえ。こんなこと認められるか。俺はまだ考えることができるんだ。手も足も動く。こんなところで諦めてどうするんだ。子供の頃に見ていた世界名作劇場で習ったじゃねえか。絶対に諦めなければ、遠いところの母親にだって必ず会えるんだ。あんな小さなガキが頑張っていたんだ。年上がこんなんじゃ教育も何もあったもんじゃない。負けるな俺。絶対に負けては駄目だ。諦めたらそこで終わりだ。考えろ。もっとよく考えろ。


 ”道に迷った時は心の目で感じとれ” 多くの師匠がそんなことを言っていたような気がする。あれは何の映画だったのだろう・・・忘れた。だが、カンフー映画だった気がする。そうだ。心の目だ。心眼だ。周囲の状況など気にしてる場合じゃない。感じるんだ! 心で! そう、シックス・センスで!


 俺はゆっくりと目を閉じた。


 もう周りで何が起ころうが気にならなかった。俺は集中した。どうすれば彼女を捜すことができるか。そして、心は俺に教えてくれた。自転車の痕跡がわからなくても、彼女が向かった先がわかれば、彼女にたどり着けると!


 土手の道は前と後ろしかない。彼女が道を引き返すことはしていないはずなので、彼女が向かった先は前しかない!


 勘違いに勘違いを重ねてようやく俺は彼女の足取りを見つける方法を思いついた。


 そうと決まれば、全力で駆け抜けるのみ。さあ、やるぜ。俺の身体に力が戻った。


 「待っててくれ・・・絶対、助けてやるからな!」


 あたらな決意を胸に秘め、俺は土手を全速力で走り出した。


 その時、俺は自分がしでかした勘違いにまだ気づいていなかった。


 続く。


 どうでもいいが読んでおくと話が何倍も楽しめる豆知識


 世界名作劇場・・・1974年『アルプスの少女ハイジ』から97年『家なき子レミ』までの、ズイヨー映像、日本アニメーションの30本にも及ぶ日本アニメの文化を築いたともいえる至高のアニメ作品群。別名、カルピス劇場とも呼ばれていたりもする。『フランダースの犬』『赤毛のアン』『母を訪ねて三千里』『トムソーヤの冒険など』説明するまでもないほど有名な作品がずらりと勢ぞろいしている。人間にとって必要な物とは何なのかを子供に教えてくれた。作者はハウス食品が提供している頃から、世界名作劇場見ている人間なので古い作品は再放送でしか知らない。だが、こういった試みが視聴率のためになくなったのはとても残念に思っている。


 シックス・センス・・・人間の五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)に一つ足して、第六感の霊的な感性をいうそうだ。これも多くの小説やアニメで使われる表現の一つで、よく修行やら、主人公が窮地に陥った時に脱出する切り札として多様される。だが、一番有名にしたのは、ブルース・ウィリス主演の大ヒット映画、「シックス・センス」だと思う。面白い映画なので見てない人は是非。


 後書き


 上の写真はトンガリロ国立公園のサウスクレーターの写真です。素材はこの前と同じところからお借りしました。


 作者のノリとネタで始まったこの小説。何処までいけるのか。そもそも、読者はどうおもっているのか。楽しんでいるのかまったくわかりませんが、読者数は増えているような気がしますので、少しずつですが更新していきます。応援のほど、よろしくお願いします。