現代版シンデレラ(33)の続き。さいしょからはこちら→現代版シンデレラの扉


 グレッグと義理の姉の悪巧みも 露ほどにも知らず。


 シンデレラと王子は 踊りつづけていました。


 王子のダンスは とてもとても洗練されていて 朝に踊った


 たんていさんとのダンスとは 全くことなります。


 どの動きも優雅で華麗 シンデレラへのリードも


 お手のもの。 シンデレラはただ 王子に身を委ねているだけで


 綺麗に舞うことができました。


 ですが いつまでも王子と踊っているわけにはいきません。


 シンデレラが王子に会いに来たのは 王子に助けてもらうためです。


 「王子様・・・」


 シンデレラは勇気と声を振り絞り 王子をじっと見つめました。


 「お話があります・・・」


 「もう直ぐ曲が終わります。それにここで話するにはあまりにも観客が多い。城のバルコニーに案内します。そこなら・・・二人きりで話ができます」


 ちょうど王子もシンデレラと二人きりになって 会話してみたいと思っておりました。


 素性も何も知らないですが この とても美しい娘に 


 王子は完全に一目惚れしてしまい いつも以上の優しい瞳が 


 シンデレラに向けられておりました。


 そして とうとう曲は終わりを迎え シンデレラと王子の 華麗なダンスに


 観客から 止むことのない盛大な拍手が贈られました。


 王子が軽く会釈すると シンデレラも真似して会釈しました。


 「では、参りましょう。ここからだと、そんなに遠くではないので・・・」


 シンデレラの手を取り 軽く握りしめてから 赤い絨毯が敷き詰められた


 階段へといざないます。


 シンデレラは ただされるがままに 王子に従い 歩を進めて行きます。


 赤い絨毯が敷き詰められ 大理石でできた とても美しい階段を上がっていくシンデレラ。


 その階段の先に待っているのが 自分を殺そうとしている暗殺者だとは


 シンデレラは知る由もありません。


 つづきはこちら→ 現代版シンデレラ(35)


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