焼きたて！！ジャぱん

　勝手に好評としております漫画・アニメ批評の第二段です。今回は『焼きたて！！ジャぱん』を紹介していきます。

　焼きたて！！ジャパン　橋口たかし

　ストーリー紹介

　フランスパン、イギリスパン、ドイツパンはあるけれど、ジャぱんは無い!!　だったら作ってやるんじゃー!!　と意気込む、その少年の名は東和馬（あずまかずま）。　日本一のパン店・パンタジアに入店し、パン作りに適した人並み外れた温かい手"太陽の手"と類い希なアイディアで、次々と現れるライバルたちをブチのめしていく!!

　と、少年サンデーのHPに紹介されております。そう、私たちは深く考えておりませんでした。なぜ、フランスぱんやイギリスパンなどはあって、ジャぱんがないのか、確かに日本は米食ですから、パンが入ってきた歴史は短かかったりします。だったら作ってやるんじゃー、という発想が凄い！この企画とタイトルを考えたのは、ある編集者さんらしいですが、完璧な企画とタイトルですね。文句のつけようがありません。

　料理漫画の常識をさらなる高みへと進化させた作品

　私たちがあげる料理漫画といえば、数ありますが代表的なところでいえば、「ミスター味っ子」「中華一番」などを知っている方も多いかと。

　特に「味っ子」などは子供の頃、私は夢中で見てた記憶があります。実はアニメもやっておりますが、製作会社はサンライズなんですよね。サンライズといえば、「ミスター味っ子」を制作した会社だったりします。このアニメがまさに「ミスター味っ子」を超えた作品として、サンライズも認めている証拠でありましょう。

　食べたら天国にいけるパン！？

　これまでの漫画に食べると天国にいけるパンがありましたでしょうか。いいえ、断じてありません。しかし、このジャぱん六号を食べると『天国』にいけるんですよ。死ぬほど上手いパンという表現はありますが、本当に死んで天国にいけるパンには呆然と致しました。

　ですが、これだけでは終わりません！天国にいけるパンなどは実は序の口でした。常識というのは、その常識そのものを知りながら、打ち破る所に意味があります。

　どんな研究であろうが、基礎を研究して、常識を知りつつ、別の発想を使い、今までの常識というものを打破していく。この漫画はそれをやっております。凄まじいレベルのオンパレードです。そして、各巻ごとにその流れと雰囲気を継承しつつ、さらなる高みを目指しております。

　究極のジャぱんはいつ完成するのか。とても楽しみだったりします。あまりネタばれすると、読んだときに驚きが半減するので、天国にいけるパンを超えたジャぱんを知りたければ、是非とも漫画を読んでみてください。

　うんちくと様々なネタが楽しい

　当然、パンを主題にした作品なのでパンの知識がぐっと深まります。色んな用語もでてきたり、歴史も教えてもらえます。しかし、それだけではとどまりません。作者が博識と研究熱心なので、よく調べております。そんな中で、一つ私が驚いたうんちくを紹介します。

　私たちは日常に大麻を食べていた？

　そう、あの麻薬のとして扱われている『大麻』です。でも、実は私たちはよく食べているんですよ。大麻は日本でも栽培されております。どうやら縄文時代から食べていたそうです。

　これは一体どういうことだ？　知らない方は驚くかと思います。でも、大麻は『七味唐辛子』に入っております。さあ、今すぐ、七味唐辛子の成分表示を見てください。『けしの実』と書いてあるはずです。

　このけしの実こそ、大麻だったりします。私も知りませんでしたが、日本でも食用に栽培する大麻は合法です。資格をとれば栽培できます。

　さらに大麻は、全８種の必須のアミノ酸を人体に理想的な形で含み、一握りで、成人が一日に必要とする蛋白質を確保できる上、リノレン酸やリノール酸なども多く、人体の免疫力も高めてくれるそうです。

　私はこの漫画を読んで、うどんには必ず七味唐辛子をかけるようになりました。食欲も増幅させてくれる効果もあるそうです。

　大麻と聞くと、まっさきに危険な薬と認識していたので、やはり、物事の表だけを見ていては駄目だということでしょう。裏では大麻はとても身体にもよい食材だったのです。外国から大麻を吸引するような方法さえ、入ってこなければ、もっと日本にも大麻畑はたくさんあったそうです。

　キャラクターが個性的

　主人公の東君、とにかく凄い。どんな強力なライバルが現れようが、ジャぱん○○号じゃ！！など、訳のわからない言葉をいいながら、全て蹴散らしていきます。彼は天才です。太陽の手というのは、日本でも数人だったのですが、なんと世界レベルになると、皆、太陽の手をもつ職人らしいです。

　しかし、東君の天才はそんなレベルではありませんでした。『女神の手』というのが出てくるのですが、それもいつの間にかマスターしておりました。他にもまだまだ隠れた才能がありすぎて、彼こそ、まさに天才と呼ぶに相応しいです。

　長くなりましたが、楽しいのでまだまだ批評は明日に続きます。

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