そんな最中、鈴木彩子さんは1998年に大きな事故に遭い、一生車椅子かと言われたほどの大怪我を負ったらしい。しかし2000年には奇跡的にも歌手としての復帰も果たし、インディーズになった現在もSAICOという名前で活動を続けている。
◆『19才の鼓動』
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1.COUNT DOWN
作詞:上田知華 作曲:上田知華
2.雨より冷たい世界(アルバム・ヴァージョン)
作詞:鈴木彩子 作曲:鈴木彩子
3.プールサイド
作詞:上田知華 作曲:上田知華
4.私の約束
作詞:鈴木彩子 作曲:鈴木彩子
5.風に吹かれて
作詞:上田知華 作曲:上田知華
6.蜃気楼
作詞:鈴木彩子 作曲:鈴木彩子
7.かたちのない魅力
作詞:鈴木彩子 作曲:鈴木彩子
8.好きと言おう
作詞:上田知華 作曲:上田知華
9.いつかきっと
作詞:鈴木彩子 作曲:鈴木彩子
10.夢の行方
作詞:鈴木彩子 作曲:鈴木彩子
11.ひとりぼっちの意味(アルバム・ヴァージョン)
作詞:上田知華 作曲:上田知華
12.電話できなかった
作詞:上田知華 作曲:上田知華
鈴木彩子さん3枚目のオリジナルアルバムで、20歳になる直前の1992年3月にリリースされた。収録曲の半数が、シンガーソングライターとして多数の楽曲提供を行なっている上田知華さんによって書かれている。大半の曲のアレンジと本作のプロデュースを手掛けたのは、デビュー作から引き続き、スペクトラムというバンドに在籍した新田一郎さんである。割と似たようなアレンジの曲が並んでいる感はあるものの、作品全体を通して聴くと統一性があって、なかなか聴きやすい。
このころの鈴木彩子さんの曲の作風は、まだメッセージ性はさほどキツくはなく、どちらかといえばティーンズに共感を得られそうな最大公約数的な表現を用いている。たとえば、「夢見る少年少女の大人に対する思い」がテーマであったり、「愛は幻、夢は蜃気楼」といった比喩を使ったり、十代の女の子っぽくかわいらしい詞も書いてみたり…。しかしまあ、これが19才が書いた詞とはなかなか驚きである。
『COUNT DOWN』
心臓の鼓動 体中に溢れて
スニーカーのままで空を飛べそうになる
『雨より冷たい世界』
この雨の中 どこに行くのか 教室を飛び出して
投げ捨てるのは 簡単な事 解ってはいるけれど
果てしない空 信じていたい 僕の心の中に
先生だって 解っちゃいない 何が大切なのか
『蜃気楼』
激しすぎた愛のどしゃぶりに濡れたまま
目に見えない温もりを今夜また探し続けるの
『いつかきっと』
街で子猫を見つけて 優しい気持ちになれた
路地裏の小さな命
生まれてくる時には みんな泣き虫だけど
いつかきっと輝けるさ
そして、ブログタイトルにある『ひとりぼっちの意味』は上田知華さんが提供した曲であるが、この曲はなんと「いじめが原因で、線路に飛び込み自殺した女子中学生」をテーマにしたものだ。歌の内容については、下の動画の冒頭でも鈴木彩子さん自身が、真剣に訴えかけるように語っている。長い動画であるが、原曲自体も7分30秒越えの大作だ。
放課後も 授業中も
ひとりきり ただ一度も
好きなように 好きなように
笑えなかったの?
かっこつけて しょぼくれてる
先生はどんな気持ち?
思ったように 思ったように
言いたいこと言えばいいじゃん