「こんな夜遅くの来客だなんて、私を考慮した上での事なのかしら」
風格ある少女、レミリアは玉座の肘掛けに肘をつき、頭を拳で支えていた。なるほど、館の主であるのが頷ける威厳である。
「考慮したわけではないが。門番の件について話に来た」
そう言うと、レミリアは気付いたように目を見開き、私をまじまじと眺めて言った。
「門番?ああ、そんな事も言ったわね、まさか本気にするとは思ってなかったけども」
「…本気ではない?嘘だったのか、あんな役に立たなそうな門番を抱えて大変そうだと思った私が迂闊だったか」
「誰が役に立たなそうなんだー!」
後ろから声がする。振り向くと、サクヤを抱えた昼寝門番が居た。
「部外者である私を、鼻提灯膨らましてみすみす逃すのは、幻想郷では役に立たないとは言わないのか?」
「あら、それは確かに役に立たないわね」
「お、お嬢様ぁぁ」
門番が嘆く。もはや自業自得だとは思うのだが、敢えて口には出さなかった。
「あんたが来客だと報せなかったからこそ、こんな騒ぎなんじゃないかしら。リストラかしらね、クビかしらね」
威厳がある口振りでレミリアが門番を叱る。いや、叱ると言うより、脅しているのかもしれない。
そしてこの騒ぎの発端は別の侵入者であるという事は、レミリアも門番も知らないのだろう、妖精メイド部隊の総指揮はサクヤであるし、そのサクヤは気絶してしまっている。寝ていた門番、委任していたレミリアは知る由も無かっただろう。
「やっぱり、門番の件は考えるべきね。来客の方がサクヤを倒す手練れのようだし、美鈴はリストラで済むし」
「お嬢様ぁ~それだけはご勘弁を~」
レミリアはうーむと唸り始めた。悩んでいるのだろうが、その顔つきは並みの所業を考える表情では無かった。
「じゃあ美鈴、来客を倒せばリストラは無し。倒せなかったら、分かってるわね」
内輪もめに巻き込まれても、案外困ってしまう。メイリンとやらもやる気を出してるし。第三軍の弾幕を切り抜けたダメージは微量のモノではないし、サクヤのナイフだって全くの無傷だったわけでもない。今のこの状況で、立場的に追い詰められた者を相手にするのは、些か体力不足である。
「私の配慮は無視されるのか」
そう言ってレミリアを見ると、レミリアは愉しげに私を見返した。
「門番の最も必要とされる耐久力のテストだと考えなさい、少しは気が楽になるから」
「さあいきますよ!私の生活の為に散ってください!」

メイリンは即座に私との距離を詰めた。そして拳を強く握りしめ、一気に前へ突きだしてきた。
早い、そしてパワーがある。しかし、単純だ。ただ単に前に突き出すだけなら、誰にだって出来る所業だ。
私は軽く拳を避けると、メイリンのがら空きとなっているボディにブローを叩き込んだ。
かなりのダメージ、と思った。だが、メイリンはニヤリと笑う。
「防御は最大の攻撃、肉を切らせて骨を断つ。良いボディブローですねぇ、じゃあ私も反撃ですよ?」
メイリンの左脚が私の脇腹を襲う。綺麗に回し蹴りが入り込み、私は大きく吹き飛んだ。
「…メイリンを妖怪だと言うことをすっかり忘れていたな。ただの寝ぼけた門番だと思っていたが、違うようだ」
「三百年近く門番をやっているんですよ?昨日今日ここにきた人とはそれは違いますよ」
「それでは見せて貰おうか、三百年の実力とやらを」
私は立ち上がり、腰に据え置いていたマシンガンを撃つ。散発的な射撃にメイリンは易々と避けながら距離を詰めていく。
相手との距離十数メートル、私はマシンガンの射撃を停止させた。私は身構えもしない。無防備な体勢に、メイリンは嘲る。
「降参ですかッ?でも私は止まりませんよ!」
メイリンはダッシュのスピードの勢いに合わせ、拳を腰でためた。
そして拳の射程圏に到達した。メイリンが拳を突き出す。
私は右足を前に突き出した。
ドムリ、とメイリンの顔面に右足が入る。
「肉を切らせて骨を断つ、か。なんとまあ受け身主義だな、マゾヒストか?」
私は右足をメイリンの顔面から離した。その代わりに、メイリンの脇腹に回し蹴りを食らわした。
「肉を切って骨を断つほうが、効率が良くて痛くない、なんて素敵だろうか」
吹き飛ぶメイリンに巨大なネットが覆い被さる。私はメイリン入りのネットを、私を支点にして振り回し始めた。
「うぉああぁぁぁあぁあ!」
「「大雪山おろし」」
振り回したメイリン入りネットを勢い良く地面に叩きつける。メイリンは叩きつけられた衝撃でネットから飛び出していった。私はネットを回収し、メイリンに歩み寄った。
「確かにただの寝ぼけた門番じゃなかった、三百年近く寝ぼけた偉大な門番だったな」
「ま、まだまだ…」
メイリンはまだ立ち上がろうとする。するとレミリアが溜め息をついたのが聞こえた。
「ハイハイ、終了終了、第二の来客だわ。しかもアポイントメント無しの非常識な泥棒が」
「おろろ、入る部屋間違えちゃったぜ」
マリサの腕には本が抱えられている。分厚く、重そうな本だ。
「美鈴、あの強盗を捕まえなさい。捕まえたら、解雇は無しにするわ」
「仰せのままに!」
メイリンはここぞとばかりにマリサに向かい疾走した。マリサはメイリンの勢いに驚き、一目散に逃げ出した。
そして部屋には静寂だけが残る。レミリアと、私と、メイリンに置いてかれてしまったサクヤ。
「邪魔者は居なくなったわね」
レミリアは改めて椅子に座り直し、私を見つめ、ゆっくりと口を開いた。
「紫電、あなたは門番に不適応よ、残念でした」
その言葉を聞いた瞬間、私はレミリアに詰め寄った。さすがに腰に据えた機関銃を向ける事はしないが、脅迫と言っていいほどの肉迫の仕方だった。
「別に憤慨したり、悲哀に耽る気は無いが、理由を問いたい」
レミリアはふっと軽く嗤い、私を見据えた。幼女といえども、この視線にはたじろいでしまう。
「別に門番にスピードは要らないの、タフな盾であればいいわ。これは重要な理由ではないけどもね」
「重要な理由?」
「私はあなたを信用できない」
レミリアの口から放たれた言葉は、私の理解を越えていた。要するに、何を言っているのか分からない、という事だ。
「もちろんあなたとはほぼ初対面、すぐに信用しろという方がどうかしてるわ。私が言いたいのはそういう事じゃあない、あなたにはそう…反骨の相、かしらね、そういうモノを感じるわ」
「反骨の…相」
「あなたはいずれ、私に刃向かうわ…いや、私だけじゃない、この世の総て、幻想郷の総てに刃向かうの」
「何故分かる?未来が見える機能でも持っているのか?」
「永く生きていれば観察眼が冴えるのよ。ま、そういう事なの、今日はここに泊まっていって構わないわ、好きにして頂戴」
「はあ、じゃあ泊まらせてもらおうか」
「じゃ、そろそろ私は眠る時間だから、立ち去ってもらえないかしら。咲夜、早く起きなさい!」
レミリアにけしかけられ、サクヤは辛そうに立ち上がった。
「では、私は失礼しよう」
「ええ、良い時間を」
起き上がったサクヤは、この状況が飲み込めていないようだ。仕方ないとは言えるが。




レミリアの部屋を出ると、マリサの腕を引きずって走ってくるメイリンがいた。引きずられているマリサは疲れきって死んでいるようにも見えた。執拗に追いかけ回されたのだろう、その光景が目に浮かぶようだ。
「お嬢様ー!お嬢様ー!」
部屋に入るメイリンの表情はとても輝いていた。




「咲夜、紫電は強かった?」
「能力は高いです、しかし、技術はあまり誉められたものではないですね。特攻戦法ばかりを多用しているように思えました。次は勝てる自信はあります」
「そう、それは楽しみね。意外と次の機会は近いかもしれないわよ?」
「それはどういう事でしょうか?」
「そのままの意味よ、咲夜。そうね、どうしても分からないなら、今からあなたに紫電を監視する任務を与えるわ」
「監視、ですか」
「紫電の動向を随時私に報告なさい。彼女、この数日で色んな場所を巡ってるようだし」
「…了解しました」
「じゃ、寝床の準備を」
ばたーん!
「お嬢様ー!泥棒捕まえましたー!」
「美鈴…」
「…それは良かったわね、お仕置きとして地下室まで連れて行ってあげなさい、美鈴も地下室で妹と遊んであげるといいわ」
「え…えええ!」



「御用があったらお申し付けくださいませ」
妖精メイドは堅苦しく礼をし、私を見据えた。別に御用という御用も無い、私は眠らないからベッドだって要らない、そしてこの部屋にはベッド以外の家具一つ無かった。
お嬢の部屋から出て、メイリンの嬉々として走り抜けていった光景を見た後、私はメイドに連れられ、この部屋に通された。あのお嬢の事だ、私に監視をつけ、身動きを取れなくしたのだろう。妖精メイドは部屋の扉近くで佇んでおり、まるでこの部屋から出さないつもりとすら感じられる。むしろ、お嬢が私を警戒するのも無理はない。「刃向かう事になる」と言っていた程だ、余計に警戒せざるを得ないだろう。
さて、この一件が終わったら、何をしようか。まずはニトリの所へ赴き、全身のメンテナンスを頼むべきであろう。今回は、かなり無茶をし過ぎた。ああいう戦法は極力控えなければならない。自己修復が可能ならまだしも、私にはそんな大それた機能はあいにく持ち合わせていない。新たな装備も作っているだろうし、まずはニトリの所へ赴く事にした。モリチカの安否も確かめたいしな、サイボーグに成り果てていないかが心配だ。
メンテナンス後はレイムの所へ行く事にしよう。記憶によると妖怪退治のノウハウを教えてくれると言っていた。この幻想郷で妖怪退治のノウハウを教わるのは、あながち無駄では無いだろうし、あわよくば妖怪退治の職に就きたい。間接的に、チセらを護れる仕事であるし、私の存在意義に近い職である。願ってもない好都合な仕事と言えるだろう。

さて、思考する時間は終わりを告げた。だとするとここに居る理由も無い。
「メイドさん、そろそろお暇したいんだが」
そう聞くと、妖精は口を閉ざした。やはり私を出さないようにしているのだろう。力任せに突破するのも可能だが、できるだけ騒ぎは起こしたくはない。何しろ妖精メイドが私を見て怯えているのを見ていると罪悪感が沸く。
「…なら水を頼む、喉が乾いて死にそうだ」
妖精メイドはほっと安堵し、扉を開けた。水を持ってくる間に退散しようと企んだが、妖精メイドは廊下に居る妖精メイドに水を頼み、部屋の扉を閉めた。
なるほどな、なかなかの厳重体制だ。そこまでして私を出さないつもりか。
やはり、ここは手荒にいくしか無さそうだった。
「メイドさん、外に出たいんだが」
妖精メイドはやはり黙り込んだ。そして私をなるべく見ないように視線を泳がせている。
「コレをちらつかせないと言葉も喋れないのか、困ったメイドだな」
私は腰からマシンガンを手に取り、ひらひらと振り回して見せた。それを見たメイドは恐怖に駆られ、助けを呼ぼうと大きく息を吸い込んだ。
「誰かたすけっ……!」
私は銃口を妖精の口に突きつけた。もちろんトリガーには指がかかってはいないし、撃つ気もさらさらない。あくまで脅しである。
「手荒なマネはしたくないんだ。メイドさんだって、もう一つのお口ができあがるのは避けたいだろう?ならば私をここから出す方が得策ではないか?」
妖精メイドは激しく頷いた。手荒な手段だが、脱出には成功であるな。



「久しぶりね、美鈴、魔理沙!」
「は、はあ…」
「妹様、お久しぶりです」
「どれくらい久しぶりなのかしら、美鈴、覚えてる?」
「え、あ、その、二週間くらい、でしょうか?」
「311時間と48分と14秒よ、ずっとずぅっと数えてたの、ここの玩具もみんな壊れちゃったから数えてたのだけれど、なかなか面白いの」
「面白いならずぅっと数えていてくれ、私たちは帰るから」
「もう飽きたから美鈴と魔理沙と遊ぶの!今夜は帰さないよ!」
「卑猥な響き…妹様どこでそんな言い回しを…」




妖精メイドをベッドに縛り付けておき、私は部屋を出た。いずれ水を持ってきたメイドに助けられるだろう。その前に私はこの悪趣味な館からおさらばするわけだ。
しかし、構造が分からない為に、迷ってしまった。同じような場所が続き、何処が何処なのかさっぱり分からなくなっていた。

妖精メイドに道を尋ねるわけにもいかない、私は道なりに歩み進んでいった。
すると、一つだけ異様に雰囲気が違う階段があった。奥からはただならぬ冷気を感じる。地下だろうか?貯蔵庫かもしれない。別に盗人ではないので貯蔵庫には用も何も無いが、とりあえず階段を下りていった。貯蔵庫でなくとも、隠された抜け道やもしれない。階段自体が隠されていなかった時点で、その線は望み薄だが。
下りた先には大きな扉があった。レミリアの部屋の扉とは、まるで違う。簡単には開きそうにない鋼鉄の扉、そして、今は外されているが、幾重にも巻かれた鉄鎖が転がっていた。
中からは何かが聞こえる。話し声のようだが、扉が厚く、聞くに聞き取れない。もしや奴隷を集めた部屋かもしれない、あのお嬢ならやりかねない。解放するのも、まあ常識から考えると善行であろう。お嬢には悪いが、開けさせてもらうことにした。
扉に手をかけ押すと、重々しい金属音と共に扉が開かれた。
部屋の中には奴隷がいっぱい、というわけではなく、ひとつのベッドと散乱した何か、そして部屋の真中では三人がカードを持っていた。
「はい、タン花見月見雨四光。こいこい無しで18文に二倍重ねの36文な」
「魔理沙さん容赦ないです…」
「ううううー」
花札をやっている三人だけがこの部屋に音を響かせていた。
「よし!花見で一杯!こいこいね!」
「ん、じゃあカスであがるぜ、相手こいこいの2文な」
「魔理沙さん…」
「ううううー!」
「こんなところで何をやっているんだマリサ、メイリン」
私は花札に熱中しているところに割って入るように声をかけた。マリサとメイリンが振り返り、札を爛々と睨みつけていた少女がこちらを見つめた。
「まあ、色々あってな、こいつと遊んでるぜ」
「お姉さん誰?」
幼い外見だが、背には羽らしきモノがある。妖怪の類だろう。
「私は紫電という。見たところレミリアに面影が似てるが…」
「私はフラン、レミリアは私のお姉様よ」
何気なく幼く可愛らしい雰囲気を醸し出しているが、この部屋の惨状はこの娘一人で行ったものだろうか。人形の腕や半身が無残にへし折られ、ぬいぐるみは綿が吹き出し、ゴミのように放られている。そして見間違いかは分からないが、血痕らしきものが辺りにまき散らされている。腐臭すら感じるのは、気のせいではないのかもしれない。
やはり妖怪、正常な思考では考えでは通じない狂気を感じる。全くもってふざけた連中だ。

「魔理沙、帰るぞ。そろそろ夜も更ける」
「つーわけでお暇したいわけだが…」
「フランもっと遊びたい!」
困ったものだ、これ以上長居すると妖精メイドの編隊が私を捜索するだろう。
私はメイリンの肩を叩き、囁いた。
「後は頼んだ、門番」
メイリンは「へ?」と理解していなかったが、私は構わずマリサの腕を引っ張り走り出した。
「なかなか強引だな」
「ああでもしなければ突破は不可能だ。それよりも、出口へ案内してくれ」
「分かったぜ、ついてこい!」
マリサは箒に乗り込み、速度を上げた。私もバーニアを噴かし込み、マリサに追いつこうと速度を上げる。
すると、妖精メイドが数人キョロキョロと周りを確認しながら闊歩しているのが見えた。おそらく捜索隊だろう、私はマリサにその節を伝える。
「マリサ、捜索隊だ、私らを探している」
「スピードさえあれば切り抜けられる!戦闘は極力回避だ!」
「了解」
マリサがスピードを上げた。私も同時にスピードを上げる、そして捜索隊の真上を飛び去っていってやった。捜索隊は風圧に体を圧され、身動きが取れないでいる。
「よし、このまま突っ切るぜ!」




駆け抜けた先には、霧が深い世界があった。外に脱出できた、という事だろう。マリサも私もスピードを落とさずに紅魔館を後にした。
紅魔館からの追撃隊は確認されない、追う気が無いのだろうか。
するとマリサは服の下から分厚い本を出した。
「いつ美鈴にバレるか冷や冷やしてたが、紫電のおかげで無事に持ち出せたぜ」
「盗品か、感心しないな」
「盗品とは失礼な、借りただけだぜ」
あながち、強盗というのも間違いでは無いかもしれない。
そして、霧の湖は殺気立っていた。妖精達がところどころに確認される。
「マリサ」
「分かってる。面倒だな、一気に駆け抜けちまいたいもんだが、そうもいかないぜ」
マリサの視線の先には、紅魔館侵入前にトリモチで墜とした妖精がいた。相変わらず生意気そうだ。
「よくもやってくれたわね!そこの無表情!」
おそらく私の事を言っているのだろう。
「トリモチに体を覆われるのはどうだったかな?心地良すぎて墜ちていってしまったようだが」
「最悪よ!ぜったい許さないんだから!」
すると妖精は氷柱を飛ばして来始めた。鋭い先端は容赦なく私を狙い、装甲を抉り貫こうと襲ってくる。
しかし、所詮は氷だ。私がマシンガンのトリガーを引くと、みるみるうちに砕け散っていった。脆いものだな。

「どうするんだ紫電!」
「逃げる準備をしておけ」
私は放たれる氷柱を一発漏らさず撃破しながら、タイミングを図る。
すると、氷柱の射撃が緩んだ。おそらく妖精は疲労しているのだろう、タイミングは今しかない。
バシュッバシュッバシュッ
左腕のバルーンランチャーから、3つの塊が射出された。それはみるみるうちに膨らみ、人型になった。
「今だマリサ、行くぞ」
「お、おう」
私らはスピードを上げ、妖精の真横を駆け抜けていった。妖精は何かの攻撃と勘違いして顔を隠すように身構えている。
駆け抜けた後、後方を確認した。案の定、バカ妖精はダミーバルーンに気を取られている。作戦大成功である。
「あれくらいのバカだと扱いやすくて参るな」
「ほんと便利だな、それ」
霧の湖を越え、モリチカの待つ店へ急いだ。



つづく