家族の承諾で臓器提供へ | そうちゃん日記 

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聡太郎は生後10ヶ月で拡張型心筋症と突然診断されました。
海外での心臓移植手術を目指した日々。しかし、移植手術を受ける事は出来ませんでした。
経験しなければ伝えられないことがあることを感じ、聡太郎の残した何かを伝えられたらと思います。

9日、改正臓器移植法が初適用されたニュースを見ました。


http://news.google.co.jp/news/more?pz=1&cf=all&ned=jp&ncl=dw1kwYRANnzd8gM0P6N4Y6b9Ocn4M&topic=h


さまざまな角度からの報道でした。



その中でも、NHKニュースでは『WHO 日本の脳死移植に期待』という記事がありました。

http://www.nhk.or.jp/news/html/20100810/t10013264801000.html


一部抜粋すると・・・


『今回、日本で初めて、書面での意思表示がない状態で臓器提供のための脳死の判定が行われたことについて、WHOで移植問題を担当する責任者のルーク・ノエル氏は、NHKの取材に対し、「日本が国内で臓器移植システムを確立できるようになる大きな一歩だ」と述べ、国内で移植手術を受けられない日本人の患者が、アメリカやドイツなどの海外の病院に渡航してきた実態が改善されることに期待を寄せました。さらにノエル氏は、今後の課題として「臓器提供の際、提供者の個人情報や尊厳をいかに保てるかが大切だ」と述べ、移植医療の信頼性を確保するためにも、一連の手続きに細心の注意が必要だと指摘しています。』


と、ありました。


WHOの責任者の意見が載せられているような記事は、なかなか見受けることが出来ないので貴重だと感じました。




医療の中で、適切に実施されること。

そのために確認・報告しなければならない事項は絶対にあります。


しかし、提供者や移植を受けられた方々の気持ちが傷つけられることのないような医療の現場や報道であって欲しいと願います。


今回の提供に関しては、意思表示カードはなかったけれど、家族に口頭で提供の意向を示していたことで家族の総意に至ったということでした。


当事者になることはその瞬間まで誰にも分からないことですが、自分の最期の瞬間をどうしたいと思うのか話し合って頂けたらと思います。


そして、周囲の方々にその意思が尊重されますようにと祈ります。



今回の臓器提供は法改正後1例目、97年の臓器移植法施行以降では87例目になるそうです。




男性のご冥福を心から祈っています。

ご家族の方々の尊い決断と総意に、心からの敬意を・・・。