肥満細胞腫 | 草村動物病院 「動物の診察室から」

草村動物病院 「動物の診察室から」

新潟市の草村動物病院のブログです。
高度獣医療のこと、日々の診療で思うこと、動物たちのことなど書いていきます。

 今日の手術には、ラブラドールとネコの肥満細胞腫が入っています。

 太っているからなる腫瘍ではなく、「肥満細胞」と言う名前の細胞があり、これが固まりを作る腫瘍で悪性腫瘍です。

 皮膚にしこりができるタイプでは、肥満細胞腫の周囲に根を張るように肥満細胞がのびているので小さなしこりでも周囲最低2センチを切除しなければなりません。

 今日のネコちゃんは背中に小さなしこりがあり、昨日針生検で肥満細胞とわかった子です。

 ラブラドール君は重症で、すでに脾臓に転移している為貧血が進んでおり、2日前に未来ちゃんの血液を輸血してあり、おなかの表面にある野球ボール大の腫瘍を切除し、脾臓を摘出します。

 2日前にも、膝の部分にできた肥満細胞腫の手術をしたフレンチ君がいます。

 近年、肥満細胞腫の手術をすることが多くなりました。先日福島からおいでになって腹腔内、骨盤内の腫瘍を摘出したマイちゃんも皮膚の肥満細胞腫もありました。

 腹腔内の腫瘍は残念ながら、悪性の腫瘍でしたがとりきれていること高齢なことから、腫瘍を摘出した後排便も普通にできるようになったいますので、これ以上の治療は行わないことになりました。

 遠方のため、抜糸まで入院です。あさってお迎えにこられますのでそれまでマイちゃん我慢してくださいね。

 胸の腫瘍を摘出したプードル君は、良性の胸腺腫でした。経過も順調です。よかったですね!



今日手術のラブラドール君です。がんばりましょうね