私自身の懺悔から語らなくてはなりません。

隠しておきたい恥ずべき汚点です。

 

大学卒業後30代半ばまで、人生は自分の欲望を実現するためのものと考えていました。

経済的成功と立身出世それだけです。

確かに、その部分だけでは成功したのかもしれません。

1980年頃には年収2000万以上、部下は150人、役職は事業部部長。その会社は現在一部上場企業になっています。

しかし、その日常は私に何の満足感、幸福感も与えてはくれませんでした。

 

いくら美食と刹那的快楽に逃げても。

部下を馬車馬のように使い、自分も朝から夜10時位まで働き、絶えず誰かの数字と戦い続ける毎日、時には業績低下の営業所の再建のため、ホテルに半年宿泊したりする。

そんな生活。

単身赴任の多い生活。

 

そんな日常を見直す事件が起こります。

1人静岡で暮らしていた養母の痴呆症の発症です。

静岡に帰り、母と3人で暮らすために退職しました。

それまでの生き方に疑問を持ち始めた時なので、簡単に決断出来たのです。

 

そして、全くの新人として大学受験の業界に身を置くことにしたのです。

自分の国語力と、勝手に思い込んでいた人を動かす力がある、、という思い上がりで選んだ仕事です。

しかし、それはすぐに叩き潰されました。

多感で繊細な高校生は小手先のテクニックで心は動いてくれないのです。

 

どうすればいいか、私は高校生のために書いたとされる本を読み漁りました。

その中で後に師と仰ぐ古田武彦の「親鸞 人と思想」に出会ったのです。

高校生のために書かれた、宗教家ではなく1人の人間としての親鸞、自分自身に恥じない一貫した生き方を貫いて死んでいった親鸞。

そして、その生き方を自分に課した古田武彦ー私は震えるほど感動して、その気持ちを手紙に書き、送りました。

そして長文のお返事を頂き、以来40数年お亡くなりになるまでご教示頂くことが出来たのです。

時にはお電話で物の見方、考え方を2時間ほど叱られることもありました。

それほど真剣に向き合ってくださる喜び、技巧的で無い人間対人間の交流。私の教育の原点はこの時出来たのです。

 

それ以降、私は高校生にこの時の古田武彦のように正面から向かい合い、自分が真実だと思うことしか述べないことを実践しています。

現在は経済的には弱者でしょうし、世間的にはごくごく一般人です。

しかし、毎日目を輝かせる高校生と一緒に悩んでくれる講師、そしてスタッフに囲まれ、無上の幸せの中で生活出来ています。

私は私を取り囲んでくれる人たちの全てに感謝しかありません。

ありがとう。

 

最後に老子の大切な言葉を書き留めます。

「思考に気をつけなさい。思考はあなたの言葉になる。言葉に気をつけなさい。言葉はあなたの行動になる。行動に気をつけなさい。行動はあなたの習慣になる。習慣に気をつけなさい。習慣はあなたの人格になる。人格に気をつけなさい。人格はあなたの運命になる。」

その通りですね。

 

 

福岡市中央区天神赤坂の 大学受験個別指導塾 創明ゼミ

塾長 上城 誠

 

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