ビンスの手によって、ECWは致命傷を負わされた。これは、悲劇でしかない。
WWEが立ち上げたECWブランドと、オリジナルECWは全くの別物である。オリジナルを知りたければ、アメプロのDVDを販売しているオンラインショップを訪れると良いであろう。RFビデオ製作の純粋ECWが販売されている。これを見れば、オリジナルがファンを虜にし、カルト的な人気を誇ったかが分かるであろう。
プロレスは、ファンがいかに自分の夢をリングに見出だすことが出来るかにかかっていると言っても過言ではない。プロレスラーは、自己表現の代理人なのである。ECWは、それを当然に兼ね備えていた。サブゥー、レイヴェン、サンドマン、トミードリーマー、RVD、タズ、テリーファンク、スティービー・リチャーズ、ベノワ、ジェリコ、ミステリオらは、その代表的レスラーである。WWECWは、あくまでWWEであり、ファンの期待する激闘は存在していない。ファンの夢を実現してくれるものは存在していなかった。誰かのための糧とするやり方に、怒りすら感じた。
本来、プロレスは、一方的に力で相手を捩伏せるという手法をとらない、というか、そのような手法をとるべきでない。特定のレスラーに人気を得させるためには、この手法は有効であるかもしれないが、敬意を得ることは難しい。
敬意は、相手の真価を発揮させた上での勝利にもたらされるのである。それは、長い間プロレスを見ていれば、自ずと理解出来ることであろう。