今日は。市川淳子です。
前回、1969~70年の頃のお話しを書きました。

ちょうど1965~69に話題になったサイケデリックな
バンドを知り関連を感じたのでご紹介します。
Psychedelic Sounds Of The 13th Floor Elevators/13th Floor Elevators

13フロアエレベーターズと言います。

偶然知り合った25歳のドラマーに教えてもらいました。
彼は若いのにサイケデリックが好きでこれ知ってる?と
振られたのですが私は知りませんでした。
彼いわく、これを知ってるかどうかで通かどうかが
判定できるのだそうです。
はあ、すいません、もぐりで。私はもうちょっと違う路線です。


Axis: Bold As Love-Remastered/Jimi Experience Hendrix
ジミヘンドリックスとか

Cheap Thrills/Janis Joplin
ジャニスジョプリンを聴いた位じゃダメなのね。

レッド・ツェッペリン
とか
ディープパープル
なんかも聴いたの?と聞くとヘヴィメタルは‥と言って顔をしかめた。
(この二バンドもサイケも入っているのになぁ。あ正確にはヘヴィメタじゃないよ、ハードロックなんじゃない?)

どういうジャンルが好き?と聞かれて私はプログレ(プログレッシブロック)と答えたんだったかな??
ふうん、例えば?と言ってきてちゃんとお話しのできる人でした。



彼にライブハウスで演奏する時に対バン
(ワンマンでない場合一緒にその日組まれた別のバンドのこと)
と仲良くなったりするでしょう?と私が聞くと

「全然、だって他の人のジャンルも演奏も面白くないから友達にはならない。」
と言って私をよろこばせました。驚かせました。


私が彼が無理に友達をつくらないことが凄いと言ってるのではなくて
自分のスタイルはここと決めて、ある意味頑固に貫いている態勢が迎合しない感じで面白かったのです。


今のロックは彼にとっては面白くなくて、つまんないことを
やっちゃってるから話が合わないと言ったところでしょうか。


骨のあるユニークな若者、自分はこうですと言える若者、
そういう人に会えるのは私にとって嬉しいことです。
(でも様子から変わり者という感じじゃなくて、常識的な若者なのにお話しを聞けば今言ったようなことを内面に趣向として持っているのです。)



そして彼は驚いたことにレコードマニア。
写真を見せてくれました。ご紹介の13floor elevetorの写真も
みせてくれて当然レコードでした。



「私は感動した!若くてもこういう人が居るなんて」と伝えると
「結構いますよ。」とのこと。
(結構いるのね~~~私が知らなかっただけなのね)



自分が生まれるはるか前の音楽に興味を持ち、それに共鳴し
その時代のものを自分たちのスタイルにして取り入れ演奏している。

古いものでも探し求める。
その労力を惜しまず楽しみ、目の前にある手に入りやすい流行もの以外にも何かあるはずと思いついた若者。
或いは用意されたものだけではなくて何か違うものがあると知ってしまった若者。誰かに影響を受けたのかもしれないけどね。



現代は圧縮された1曲をデータで買う時代。ましてや若者はデジタル世代なのだからそれが当然なのに、曲はデータでは買わないという若者がここに!

詳しくは聞かなかったのですが彼が大多数には流されないで自分で探して広げて行く人なのかどうかが彼が持ってるレコードプレイヤーが物語っているような気がしました。

私も同じターンテーブルの違う型番を持っています。
technics SL1200シリーズ。
(私が持っていることは普通です。私はレコード世代なので)


ジャズは聞かないからちょっと、ね。
と言った彼の表情からジャズは彼にとりお呼びではないと言いたかったのかなと思いました。
歩みを止めないで広げていってね。聴くものも限定しないで枝葉を広げてね。
例えばトニーウィリアムズなんかを知ったらあなたのロックドラムに革命が起きるかもよ。(起きないかもよ)
Four & More/Miles Davis

(このマイルスCDで叩いているのがトニー)

5拍6連もプレイにしてしまっているらしい。(わたしにも聴き取れません)
ジャンル的に音楽スタイルを変えなくてもそういう人がいると知ってるのと食わず嫌いするのとではドラマーとして10年後に差が出るでしょう?