今日はまたまた前回とは丸っきり違う音楽を紹介します
町田町蔵率いる、最狂パンクバンド。
INUの
『メシ喰うな』
突然ですが、町田康 って知ってますか?芥川賞を受賞したことのある、有名な作家です。
その町田康がかつて町田町蔵として結成していた、知る人ぞ知るパンクバンド。それがINUです。
今回紹介する『メシ喰うな』は、そんなINUの唯一のアルバムです。町田町蔵の何かを訴えるかのような強烈な視線が印象的な、1981年リリースの作品。
この音楽を漢字一文字で表せと言われたら、ぼくは間違いなく『狂』と答えますそう、まさにこの音楽は『狂』っているんです
音的には特に小細工ナシでストレート、演奏もとくにテクニックがあるわけでもなく、むしろ雑然としています。だけど全体はメロディアスで、ギターもなかなかイイ感じのエフェクトをかけてきてます★
ここまでは別に普通なんですが、INUの音楽はそれだけじゃないんです。
聴いているうちに、不気味な快楽と不快さが同時に襲ってきます。そして、だんだんと意味のない笑みが浮かんでくるんです。それは、『にこにこ』した笑みというより『ニヤニヤ』した笑み。そうさせているのは、楽曲が持つ独特の空気感からなのか、雑然とした演奏からなのか、それともうねり迫ってくる町田康の日本語とその声からなのかは分かりません。だけど、ただならぬ異様な雰囲気を持っていることは確かです。
そんなINUの音楽を魅力と感じるかどうかは、聴く人しだいです
だけど、一度魅力と感じたら最後、おそらくもう2度と抜け出せなくなっているはず
と、なんだかかなり怪しい紹介になってしまいましたが(笑)、面白い音楽であることは変わりないので、パンクが苦手じゃない人なら一度聞いてみると新鮮かもしれませんよいままで体験したことのないような世界が目の前に広がります★
ちなみに、町田康の小説も(色んな意味で)かなり面白いのでオススメ