フリージャズ、即興演奏、ノイズミュージック、現代音楽、電子音響、映画音楽など
常に実験的に音を追求し続けるアーティスト!
大友良英さん
プロフィール
http://otomo.ycam.jp/contents/profile/
http://otomo.ycam.jp/contents/index.php
今年の夏始め、舞踏家・俳優の田中泯(たなかみん)さんと舞踏講演で
大友良英さんと一緒に亀山・月の庭まで来ました。
田中泯(たなかみん)
その時に大友良英さんと少しお話致しまして
山口県の山口情報芸術センター・ 大友良英 / ENSEMBLES まで
来てしまいました。そもそもその時に月の庭に来てらっしゃった
ENSEMBLESのボランティアスタッフだった寺島さんとメールのやりとりで
大友良英 / ENSEMBLES の現場から、その「凄さ」を伝えていただき
一人旅もかねて、ついにここまで来たのだ。
その「凄さ」は行かないと絶対、わからないのだ。
サウンドレコーディングマガジンの記事も読んだ。
STUDIO VOICEも読んだ。いったいどんな展示なのか‥?
すごく興味が湧いてくる。
サウンドインスタレーションは、
環境音楽・アンビエントの巨匠・ブライアン・イーノ先生が
空港でインスタレーションを行ったのが有名。
アルバム・Ambient 1: Music for Airports / Brian Eno は名盤。
山口情報芸術センター (YCAM)は
少し先を行くサウンドクリエイターのインスタレーションの拠点に
なってるような気がする。
坂本龍一と共に活動してるカールスティン・ニコライや
元ダムタイプの池田亮二など他、日本人で海外で活躍する
アーティストや地元のミュージシャンなど‥
今回、大友良英 / ENSEMBLES に関わったアーティスト・メンバーは
次のとおりです。
http://otomo.ycam.jp/contents/member/
そんなにもテレビなど出たり目だった存在では
ないですが、音楽好きにも、たまらないアーティストたちだ。
会場では、新作3作品を含む計4作品を展示してあります。
大友良英+木村友紀+ベネディクト・ドリュー+平川紀道+石川 高+一楽儀光+
ジム・オルーク+カヒミ・カリィ+Sachiko M+アクセル・ドゥナー+
マーティン・ブランドルマイヤー
静かに揺らめく音の空間で
入るたびにアーティストの個性が違って見えました。
1日目、僕は個人的にsachiko Mさんの存在が大きかったです。
すごくシンプルで繊細なサイン波やノイズが心地いいのです。
その独特の「ま」は海外で評価されてもおかしくはないでしょう。
これも日本独特の音の発信の仕方でしょうか?
他の音とのからみも素晴らしいですしアーティストもすごいのですが
2日目にquartetsを見たら大友さんがインタビューでも言うように
アーティスト個人に社会性を感じました。
自分の個性を持ち得てですが、その大きな呼吸の「ま」が
あのquartetsの非同期性に繋がるんですよね。誰もが出しすぎず
やりすぎず個性を消さず‥演奏すれば一つのある種のサウンドが
生まれる。これもまた音楽の可能性を大きく変える歴史的な個展だと思う。
何故か1日目では、気がつきませんでした(^^;
やはり2回目は、また奥行きまで感じ取れた気がしましたね。
これもまだまだ体験すれば出てくるんだと思います。
そう考えると音楽の未知への扉がここにあるような気がします。
Installation 2(新作) 「orchestras」
http://otomo.ycam.jp/contents/orchestra/
大友良英+高嶺格+多数のミュージシャン
2日に渡り3回、行きました。
始めは入り口付近に座ってまして、まず吊るされてる
人間の使いふるしたものの存在が大きく感じました。
普段は下に落っこちてるものが、頭の上に吊るされると
大きな存在となり人間を見下ろすかのようです。
この莫大な消費大国・日本でこそのアートですね。
そして音が鳴ると神々が怒りや悲しみ、物や人間への慈しみまで
感じられる作品でした。
2回目は、さらにミラーの設置してある奥まで行きまして
寝転びながら体験しました。何故か僕が寝転ぶと
来た人がみんな寝転び始め(^^;
夜空を眺めるように見てましたね。
しかも奥で見たほうが四方八方から聞こえる音がすごい迫力でした。
中盤で歌声があちこちで流れ始め、それらがどんどん増幅すると
カオスしたものがある時点で共鳴されて行く瞬間がとてもl気持ちがいい。
音を作ってるとどうしてもキーのバランスや音程などの規則に
縛られますが、それが美しく倍音となり共鳴して神が降りてくるような‥
そんな体験をしたので、もう一度、体験してしまいました。
たぶん体験する度に、違う気づきがあるのでしょう。
僕にとっての最高のワークショップであり、自分の中の音の概念も
少しずつ崩れていった感覚でしたね。
なかなか言葉で言うのが難しいですが、ボランティアでも参加して
見たかったです。
大友良英+青山泰知
A・B期/ホワイエ - 2Fギャラリー - 中庭
個展がそのものが無料だったので驚いたのですが
大友さんファンだけでなく一般の方もひっくるめて不思議な体験をされてたよう。
僕がいた時は、非常に子供達が楽しんでました。
あちこちでターンテーブルが鳴るとそこへ走っていったり
探したりしてる姿を見てると、また演奏して歌ったり踊ったりする
以外にもこんな遊び方もあるんだな~と感心して見てました。
視覚障害の方なども、楽しめる作品です。
改造された様々なターンテーブルやそのデザインがおもしろい。
音もそれぞれ違ったノイズ音が鳴り響きランダムしている。
その場所にたたずんでいても飽きないです。
音の世界はまだまだ可能性があり無限大なんだなと感じました。
↑このターンテーブルも、おもしろい。
なかなか動きを見せてくれないので
動くのを待つのもおもしろい。ギュギュ~と
ノイズを発します。ロボットのようでした。
総合的に見ると体の電気信号のような神経回路のようで
全体が一つになって、それぞれ独自の仕事をしてるよう。
ここにも大友さんが言う社会性など見える気がする。
installation 4(新作) 「filaments」
http://otomo.ycam.jp/contents/filaments/
Filament[大友良英+Sachiko M]
1日目の夜に体験しました。
いたって夜中の図書館なんですが‥どこかにsachikoさんが
いるんではないかと思ってしまいました。
図書館の暗闇の中、じっと見るめる体験て
ほとんどないのですが、不思議な感覚。
フィラメントもゆっくり不規則で光るのですが‥
そうそう昔、蛍を見に行ったような体験にも似てるし
音を待つ?と言う体験でもありました。
どんな音がどこでなるんだろう?夜中にラップ現象を体験してる感覚
イメージで図書館て幽霊が出そうなんで‥(笑
何か建築物やオブジェの前で演奏した事もありますが
やはりそのものを壊さずあえて寄り添うようなサウンドメイク。
これから自分のブログにて
知り合いのアーティスト・ミュージシャンやDJの方にお勧めします。
あえて僕と同じ体験をするのかわかりませんが
その人らの感性で見て来て、また感想を聞いて分かち合いたいものです。
今回の『大友良英 / ENSEMBLES』を体験できて幸せを感じております。
なんか万博でも行った来たみたいで貴重な音楽変革の歴史を
体験できた気がしました。
photo:丸尾隆一
ターンテーブルの写真は大岡英介。
大友良英 / ENSEMBLES
会場は日にち、時間とも違いがあるので注意してください。
ここを参考にhttp://www.ycam.jp/art/2008/04/ensembles.html
YOUTUBEにも、この作品の紹介はされてますが‥
あえてこのブログに載せていません。
その動画を僕も見ましたが、やはり現場の凄さが
全然、伝わってこないからであります。
やはり現場の凄さを体験してみてくださいね。
会場には、大友良英さん関連のCDや書籍。
今回の ENSEMBLESのグッズ。
大友さんのサウンドや他アーティストの
試聴がi podで聞けます。
子供達が何故か取り合いしてます‥(^^;
この画面は「浜田 真理子」 「夜も昼も」
現在、闘病中の舞踏家・歌舞伎昌三氏のお気に入りのアーティスト。
一度、ライブの終わり時に「カナリア」をかけたことありました。
その印象深いサウンドにとり付かれましたね。
昌三さんも素敵はダンスでした。
今回のアルバムも大友さんのプロデュース。
思わず購入してしまいました。
試聴 http://www.beyondo.net/mariko/?p=Release#SFS-014
浜田真理子の魅力は
98年に出雲(島根県)のインディ・レーベル
プランクトーンからひっそりとリリースされて
なんと口こみだけでゆっくりと静かな波紋を広げ
今や一種の都市伝説となった。
現在も島根県、松江市在住で普通のOLのように働き
子育てもして土日に音楽活動している。
東京のレコードショップでも、試聴コーナーなど設けられ
ライブでは宮沢りえさんや他芸能人など訪れるという。
メジャーだけが音楽ではないのだ。
やはり良いものは、くちこみでも売れる!
それは彼女が本物だからだ。
彼女の詩は、とても心に入ってくる。入りやすい。
そしてドキューんと後から効いてくるのだ。
僕の治療室でもカウンセリングしながらBGMで聞けるぐらい
穏やかで気持ちよく、そして奥深い。
「この人だれ?」とよく聞かれます。
浜田 真理子オフィシャル・サイト
http://www.beyondo.net/mariko/
インタビューがおもしろかった。
http://www.beyondo.net/mariko/?p=in0
ではでは‥夜の山口情報芸術センター (YCAM)を後にして
宿泊する湯田温泉まで歩きます。
明日は朝一番で、中学の時に修学旅行で行った秋芳洞・秋吉台まで
そして、20年前に訪れたサビエル記念教会・ここで写真を撮り
自分のソロの作品のジャケに貼った。
そして国立図書館で車で野宿したな~それらを見て
また山口情報芸術センター (YCAM)に戻る予定です。
こうして考えると山口県にも縁があるんだな‥きっと