父の自宅は「14~15億円で売却」
世田谷買っても「5億残った」

産経新聞
【2012.1.11 小沢被告第13回公判】
(14:30~15:10)
《資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる虚偽記載事件で、政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の第13回公判は、小沢被告に対する弁護側の再尋問が続いている》
弁護人
「自宅で(朝から)秘書たちを集めてミーティングをしていましたが、時間にして何分ぐらいでしたか」
被告
「5分から10分ぐらいだと思います」
弁護人
「どういうことをミーティングするのですか」
被告
「基本的には政治日程の打ち合わせです。それが主な内容だったと思います」
弁護人
「それはその日の日程ですか、それとも長いスパンのものですか」
被告
「近々の予定です」
弁護人
「その日程について朝に話をすることはどうして必要なのですか」
被告
「政治家であれ、一般社会の人であれ、直接(小沢被告に)会いたいということを伝えてくるのが秘書。この人と会う、会わない、会うならいつ会うか、地元の人が来るならどうするか。そういう類の話を聞いて打ち合わせします」
弁護人
「どの会合に出る出ないも話しますか」
被告
「会合に出る出ない、会うのもオープンかそうでないかを打ち合わせします」
弁護人
「1日にどのくらいの会合に出たり人にあったりするのですか」
被告
「その時々の政治状況によって違うが、10人前後に会うときもありますし、色んな行事に出席することもあります」
弁護人
「秘書の重要な報告は朝に行っていましたか」
被告
「個別のことは…。(秘書は)私の性格も知っていますし、余計なことはいう必要がないと心得ている。何か新しいことをスタートするときなどを除いてする必要はなかった」
「世田谷で購入した土地は9億円前後」
《毎朝秘書たちとミーティングをするものの、細かい報告は求めないと強調する小沢被告。弁護側は小沢被告が「親から相続した」という不動産や現金について質問を始めた》
弁護人
「別のことを伺います。4億円の原資は相続によって得たものという話がありましたね。(東京都文京区)湯島の不動産はどのくらいの値段で売りましたか」
被告
「当時は不動産の価格が急激に上がっていたのは14~15億で買い取ってもらった」
弁護人
「世田谷の土地の購入価格はいくらでしたか」
被告
「ラッキーだったのですが、中心部と違って(地価が)あがっていなかったので坪200万円より少なかったのは記憶している。9億円前後だったと思う」
弁護人
「そうすると5億円程度が残ったということですね」
被告
「はい」
弁護人
「ほかに不動産を売却したりしましたか」
被告
「はい。湯島の自宅のほかに、都内で不動産を相続しておりました。しばらくして売却しました」
弁護人
「場所はどこですか」
被告
「(東京の)上野広小路の松坂屋から上野駅寄り。大通りに面した場所です」
弁護人
「どのくらいで売れましたか」
被告
「40年前なのでよく覚えていませんが、当時の価格で1億円程度だったと思います」
《融資の担保にした4億円の原資について、10日の公判で「相続した土地」などとした小沢被告。その発言を裏付けるかのように、不動産の売却額や購入額を次々と明かしていく》
「1千万円前後の引き出しも時々」
弁護人
「次にりそな銀行の個人口座ですが、そこから現金で出金することはありましたか」
被告
「はい、ありました」
弁護人
「1000万円前後の出し入れもありましたか」
被告
「はい。時々引き出しました」
弁護人
「トータルでどのくらい引き出したりしましたか」
被告
「はい、本の印税収入などがあって、引き出した金は1億6千万円ぐらいあった気がします」
弁護人
「別の話を聞きます。平成16年10月に4億円を用立てたときに、合計いくらのお金が陸山会にあるか聞きましたか」
被告
「聞いていませんでした。全部使うと活動資金、運転資金に支障を来すということだけだった」
《指定弁護士側の質問の際とは違い、弁護側とのやりとりでは少し高い声で落ち着いた口調で話す小沢被告。弁護側は10日の公判で指定弁護士側が質問した「改革フォーラム21」と小沢被告との関係について質問を始める。改革フォーラム21には旧新生党の資金がプールされており、「政党資金の私物化」との批判が出ている》
弁護人
「(平成21年に)選挙の候補者に寄付をした経緯はどのようなものでしたか」
被告
「総選挙のときに仲間を支援するということで改革フォーラム21から、平野(貞夫前参院議員)さんと相談して支援するということになったが、(衆院)解散の流れと、フォーラムからの資金が来るのに時間差があった。今、渡さないと全国に候補者が散ってしまうということだったので、手持ちの(個人)資金を使って時間のギャップを埋めるということがありました」
「確認書があったろうという感覚があったのは事実」
弁護人
「選挙の応援の金は振り込みですか、現金でしたか」
被告
「私の場合は現金でした」
弁護人
「では手持ちの金を使ったということですね」
被告
「はい」
《ここで弁護側の再尋問が終了したが、指定弁護士側が再度、質問を行う》
指定弁護士
「フォーラムに渡したお金は、平成19年5月ごろに陸山会から返してもらったお金ですか」
被告
「そうです」
指定弁護士
「(世田谷区深沢の)土地に関する確認書について、あなたが指示してからどのくらいで作成されましたか」
「指示してから間もなく作成したはずです」
指定弁護士
「確認書の日付は平成17年1月7日になっている。検察官調書では、あなたは代金を支払ってから、そんなに遠くない時期に作成したという言い方をしていたが覚えていますか」
被告
「記憶していません。確認書はすべての不動産購入の際に作っておこうというものだった。当然、確認書があったろうという感覚があったのは事実ですが」
指定弁護士
「代金を支払ったのは、いつという前提だったか」
被告
「分かりません。ただ、私が4億円を用立てたのは10月半ばですか。代金の支払いに(確認書が)必要だという認識はあった」
指定弁護士
「確認書を作るようになったのは、陸山会が不動産を購入し始めた平成6~7年ごろ。それ以降は作っていなかったのではないですか」
被告
「分かりません。できておるものだろうと思っていた」
《ここで指定弁護士の質問も終了した。大善文男裁判長が午後3時40分までの休廷を告げた。休廷後は裁判所側が小沢被告に対して質問を行う予定だ》
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