第五百三十話 しろくまのきもち
あ○ひ組のHPをなにげに見ていたら、こんなの見つけた。
ちょっと興味が湧いたので、追っかけてみると、モンベルで売ってるじゃないか。
帰り道の途中にモンベルショップがあったので、ちょいと寄り道して買ってきた。
試しに使ってみた感じ――
確かにひんやり気持ちいい。
氷水にさらすと、しばらくは冷やっこいので、いい仕事する。
かといって、冷たすぎる訳でもなく、冷水に浸したタオルを当てている程度の冷感。
しかし――
これがライド中に使用すると、何とも痛し痒しなのだ――
確かにライド中もひんやりして、いい感じ。
いつもなら、暑さでボーっとする頭が、適度な冷たさでひんやりシャッキリする。
これだけだったら、いいことのように思えるが、欠点もある……
あくまで私の場合――なので、誰しもこうなるとは限らないのだが、
猛暑の中、通勤ライド中に不整脈のような症状に陥ったのだ。
医学的にはどうだが知らないが恐らく原因はこういうことだ。
猛暑の気温の中、通勤用愛車インタマAQUAで走り出した私は、職場へと走り出した。
走り出してしばらくは、カラダも温まってないので、徐々にペースを上げていく。
5分もしないうちに足が回りだして 30~35km/h巡航をキープするようになる。
しかし、この日の私はなぜか心臓が苦しく、いつまで経っても息苦しい状態が続いた。
「ん? 今日は何だか調子悪いな?」
と思ったものの、とりあえず足は回る。
高速巡航を続ければ、そのうちカラダもついてくるだろうと、強引に足をグイグイ回し続けると……
挙句の果てに不整脈っぽい症状に陥った。
「ア、アカン……。
なんか心臓痛い……。
こりゃ、何かおかしいゾ?
ちょっとペース落として様子見よう」
持病はない。
いつもと違うのは、「しろくまのきもち」を首に巻いているだけ。
恐らく、コイツが原因だろう。
有酸素運動は大体 10~15分経過してから始まる。
いつもなら、5分もすれば足が回りだして巡航速度をキープ――
15分経過する頃には、汗が出てきて、心臓も起きてくる状態になるのが普通だろう。
しかし、首に巻いた冷感グッズがこれまた曲者で、心臓の上ではないものの、
心臓に近いところを適度に冷やしているので、
いつまで経ってもアップできない状態に陥ったのだ。
足の方は、暖気が済んで、
「もういつでも逝けるゼ!(ヘイヘイ)」 状態なのに――
心臓の方は、
「アカン~。
もうちょい、待ってぇ~や~」
という状態に陥ったのだろう。
よく考えると、カラダを動かして暖めてアップを済ませるのだが、
アップする傍から冷感グッズでクールダウンさせてる訳だから、
矛盾した変なことをやっていたのだ。
これと同じ状態になった経験
が何度かある。
秋冬とか、早朝の寒い時間帯に走ると、稀にあるのだが、
心臓ばかり苦しくて、しばらくカラダを暖めてからでないと、息が続かずうまく速度維持できない。
思うに同じ状態であろう。
この「しろくまのきもち」――
真夏の猛暑の中を、
巡航 28~30km/h程度のLSDペースで流す分には問題ないのだが、
MAXパワーを発揮するスプリントや高速巡航時には使わない方がいい――
というか、ぶっちゃけ使えない!
どうも、AT域・無酸素領域で迂闊にカラダを冷やすと、かえって心臓に悪いようだ。
結論――
まあ、翌日も使ってみたのだが、巡航30km/hを越えないようにペース配分すると、
何とも気持ちよく走れた!
なので、コイツは、真夏のクルージング走行専用だな。
使い方を間違えなければ使えるが、要注意だ。