第四十五話、FELT F75インプレッション、春一番のメザメ、その2


前回の続き


タイヤはスローパンク。
携帯ポンプはいつも持っている。
換えチューブも抜かりなく持ってきている。


で、タイヤレバーだけがない


しかも午後からお天気が荒れるとの予報。現在12:00、家までおよそ30km。
ちなみに輪行袋は持ってきていないので電車は使えない。


この状況で、どうするか?

こう見えても初ツーリングで140km走りきったツーリストだ。この程度の難儀でヘコたれはしない。


こ~ゆ~時は腹くくって、落ち着く。そして冷静に状況を分析。
手持ちの道具か、素手でなんとかタイヤを外すことは多分できる。

だが時間がかかりすぎて、天気が荒れるとマズイ。


FELT F75は溝なしスリックなので、雨が降ったらスリップする危険性が高く、最悪雪が降ったらスリップする確率が高すぎて、もう走れないだろう。もし積もったら、完全に立ち往生してしまう。


とりあえずはスローパンクなのだから、空気を入れればダマシダマシ乗れるはず。
携帯ポンプでシュコシュコ空気を入れてみる。ある程度は入る。手で触った感触は6気圧くらい。
しかしそれ以上は入らない。やはりドコかから漏れているみたい。


今日はあくまで花見の下見。本番でリベンジすればいいので撤退することに決める。
という訳で本日は、DNF、です!



この状況では早く家に帰らないとヤバイ。
後輪になるべく負担をかけないように前乗り気味に体重をかけながら速度を落として走り始めた。



仕方なくショボーンとした気分で帰路についたのだが、……

171号線沿いに『広域暴輪団あ○ひ組』を発見したであります!


ラッキー、助かった。


店に入って、換えチューブに交換してくれるよう頼んだら、快く引き受けてくれた。
あ○ひ組はチェーン店だし、外来の自転車も面倒みてくれるので助かる。


チューブ交換してくれたアンチャンと作業しながら自転車談義していたら、
「ドコから来たんですか?」
と、住んでるトコロを話してたら、
「え、そんな遠くから……」
と言われた。
自分ではそれほど大した距離と思ってないので、ちょっと不思議な感覚だ。


で、地元の話をしていたら、なんとこの人は門真市出身だった。(門真はウチの隣の市)
「え、ホンマ? いつも京都行く時、巣本の交差点通って来るんですよ~」
と言ったら、さすがに地元だけあってよく知っていた。

こんなトコロで近くに住んでた人と会うとは思わなかった。


アンチャンと仲良くなって、チューブ交換のついでに、空気漏れしている箇所を見てもらったら、バルブの根本――
しかし何かが刺さった痕跡はない。

はて? 面妖な?

で、何が原因かアンチャンと話していたのだが、「リムテープが怪しい」、というコトになった。

実はFELT F75に最初から装着されているリムテープ――。


リムテープ1
バルブ根本に補強らしきものが入っているのだが、コレが網の目みたいになっている。

どうも、この模様がバルブ付近のチューブを圧迫して、ストレスがかかっていたのではないか――
あくまで予想の域を出ないがその可能性はある。


同じ話をどこかで見た憶えがあるし、リムテープはなるべくフラット面のモノを使った方がトラブルが少ないのは確かだ。


前回のブログで、濡れた路面でスリップして後輪をイヤな角度でスベらせたコトを思い出していただきたい。


外見上はなんともないと思っていたのだが、ひょっとするとあの時バルブ付近にストレスをかけてしまったのではないか? それでバルブ根本が裂けてスローパンク。
というのが予想。


念のためリムテープ換えた方がいいね――という結論に達した。
パナのリムテープを売っていたので、その場で換えて貰おうかとも思ったが、この時あまり持ち金がなかった。
道中で何かあった時、困るのでこの時点では交換せずとりあえずこのままで換えチューブに換えて貰うことにした。
店の売り上げに貢献できなくて申し訳ないが、天候が荒れる前に帰りたいのでやむを得ない。

空気圧も適度に入れてもらい、ブレーキシューも調整。
走れる状態になったので、店の人にお礼を言って、帰路を急ぐコトにした。



ちなみに換えたチューブは

メーカー:パナレーサー

品名:R-AIRチューブ(サイズ:700x18~23c)仏式ロング(バルブ長:48mm )


コイツがまた、スゴク乗り味がいい。

事前にネットで情報収集してから選んだのだが、同じ気圧でもすごく柔らかくなって路面からの突き上げが緩和されるのは本当だった。


乗り心地もよくなったし、来た時とは別人のように走る。

モノレール沿いのプチヒルクライムも30㎞/hオーバーで、グイグイ登れた。

空気圧って重要なんだな~やっぱり。

ここまでスピードに差が出るとは思わなかった。


あっという間に、万博公園に到着。

今日は何も得るモノがなかったが、ココで本日の重大事件が起こる。


万博公園の周りを、茨木方面に向かって爆走していたのだが――

35km/h出していた時、勢い余ってつい、グイッ、っと踏み込んでしまったのだ。

その瞬間、不思議な感覚に襲われた。

一瞬で、一気に加速したのだ。


イヤ、その程度ならフツーにあるだろう。

しかし踏み込んだ次の瞬間ペダルが妙に軽くなった。この時感じたのは、そう、まるでバネが跳ねたような感触。


一つ心当たりがある。

LOOKやTIMEなどのカーボンフレームはウイップという現象があり、クロモリのしなりやアルミの堅さとは異なる挙動をして、ビヨンと跳ねたように加速することがあるらしい。


実際にD先生がTIME乗りの知り合いに乗せて貰った時に、グイグイ踏み込むと面白い挙動をした――

という話を聞かされていたのだ。


FELT F75はアルミベース――

フツー、アルミフレームは踏めば踏んだだけ進む素直なフレームだ。

しかし実はF75はシートステイにカーボンが使われているハイブリッドフレーム。


正直、私はカーボンのウイップがどういうモノか体験したことがないので、これがカーボン独特の挙動なのか判断できない。

しかし、この妙に気持ちいい加速感はフツーのアルミフレームではあり得ない感触だった……と思う。

それにFELTは「フレームの魔術師」の異名を持つジム・フェルト大親分のブランド、何が仕掛けられているかわからない。

どうも高速域でさらに踏み込まないと、この挙動は再現できそうにないのだが、もうちょっとF75について調べる価値はありそうだ。


だってこの挙動がスゴク気持ちよかったから――!


これはヤバイかもしれない……

ひょっとすると私は、「カーボンフレームに乗りたい症候群」という重病にかかってしまったのかもしれない。




まあ、そんなこんなで収穫(?)もあって帰り道は順調に進み、家に到着したのが、なんと2時前!

修理時間を除くと1時間半ほどで、あっという間に帰ってきた。

幸いなコトに雪がちらついたものの、雪雲を振り払うように走ったおかげで、本格的に降り出す前に家に着くコトができた。

やはりロードは速い。


時間的に余裕があったので、地元の広域暴輪団あ○ひ組まで行って事情を説明し、リムテープを換えてもらった。

帰宅すると、ドンピシャのタイミングで雪が降り出した。

思い切って撤退したのは正解だったようだ。


あ、ついでに買っときましたよ。

タイヤレバーとパッチセットをもうワンセット――

もうこんな目に遭うのはコリゴリですから……


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