レイチェル・カーソン著、青樹簗一訳「沈黙の春」を読んだ。

自然界では、1つだけ離れて存在するものなどないのだ。私たちの世界は、毒に染まってゆく ー この過程をもっとよく理解したいと思うものは、水と並んで、私たちの生命の母とも言うべき《地》に目を向けなければならない』


『だが、人間が現れると、時代は一変した。というのは人間は、他の生物と違って、発がん物質を自ら作れるからだ』


『私たちの住んでいる地球は自分たち人間だけのものではないこの考えから出発する新しい、夢豊かな、創造的な努力には、《自分たちの扱っている相手は、生命あるものなのだ》と言う認識が終始光りかがやいている。生きている集団、押したり押しもどされたりする力関係、波のうねりのような高まりと引き ー このような世界を私たちは相手にしている。昆虫と私たち人間の世界が納得しあい和解するのを望むならば、さまざまな生命力を無視することなく、うまく導いて、私たち人間にさからわないようにするほかない』