下の記事のアクセス数がなぜか増えてました。
久しぶりに読んでみると面白いですね。しかし10年も経っているのですね、あっという間です。
現在のベスト10を上げてみます。
ドリル系の書籍は外します。
方円新法 (教育社新書 原本現代訳 128)
村瀬 秀甫 (編集), 高木 祥一 (著)
秀甫の秀和、秀策との十番碁の解説がされている。秀甫のコメント、高木九段の解説がとてもいい。
活碁新評
岸本左一郎(著)、秋山次郎(監修)
日本棋院
週間碁に連載されていた活碁新評の解説。高度な手筋集。
岸本は秀策と同時期(だった気がする)の人ですが、出題図は現代碁と変わりがない。
現代用に図をアレンジしたのかと思うぐらいです。
これ以前には名著名局囲碁文庫から「筋と形」という題名で長谷川章九段の解説書が出ている。
結構苦労して入手したのだが、すぐにこの書籍が出版されてしまった。
呉清源の碁経衆妙
呉清源(著)
池田書店
林元美の碁経衆妙を解説している。私にとってバイブルです。
坂田の碁
坂田栄男(著)
平凡社
「昭和の名局 坂田栄男」と迷いましたが、こちらにしました。
打碁集ではなくテーマに沿って切り取った場面を解説している。
問題図に至るまでの手順ぐらいは示してほしかったが、現代はネットで探せる。
苑田勇一の大模様はこうして勝て
苑田勇一(著)
誠文堂新光社
はじめて読んだ時には感動して手が震えた。
碁の大局観、戦略をここまでわかりやすく説明したものはこれまでなかったのではないだろうか。
NHK出版の「苑田流基本戦略」はこれをさらにかみ砕いた内容になっている。
呉清源 名局細解
パソコンなどを使わずこれだけの詳細な解説を行ったのは編集者の情熱を感じる。
海外も含め数々の棋士が修業時代に読んだという。
林海峰名局細解、加藤正夫名局細解も加えたかったが10に絞らなければならないので泣く泣く落としました。
ヨセ辞典
加納嘉徳(著)
誠文堂新光社
ヨセの名著。分量がかなり多く読むのはかなり大変。
華麗藤沢秀行
藤沢秀行(著)
「秀行百名局」と迷ったが、こちらにした。
「華麗藤沢秀行」以後に棋聖5連覇、王座獲得があるので普通は「秀行百名局」なんだろうけど
個人的には本人による解説が充実しているこちらを推したい。
日本囲碁大系15 秀策
石田芳夫(著)
秀策本はほかにも持っていますが、日本囲碁大系が個人的には一番好き。内容が充実している。
秀策の若いころから時を経て成長する様を描いている。
日本囲碁大系の中では中野知得と秀策で迷ったが秀策にした。
他にも秀甫、秀栄、秀哉など日本囲碁大系には名著が揃っている。
シノギの真髄
趙治勲(著)
河出書房新社
碁の考え方が変わります。素晴らしい一冊。
この本も最初読んだ時、感動しました。
タイトル戦の検討で
「地を取って厚くなったから攻めようと思った」と発言し
対戦相手に「そんなバカな」と言われたのは冗談でもなんでもなかったのですね。
ベスト10に絞るのはちょっと無理ですね。
10年経ったらまたやってみようと思います。