誠文堂新光社刊

呉清源さんの昭和35~36年の実戦4局が詳細に解説されている。

 

第一期名人戦が2局収められているが、この頃からコミ碁である。

ただ残念なことに、この本ではコミ何目かが記述されていない。

第一期名人戦はコミ5目だと思う。

呉清源・高川格の特別棋戦はコミなし。これは解説中に記述されている。

 

印象的なのはやはりコミ碁でも呉清源さんは白番でいっぱいに仕掛けていく。

十番碁で無敵を誇った呉清源さんがタイトルに恵まれなかった原因はこの辺にあるのかなと思う。

 

高川格がコミ碁白番でゆっくり打ってコミを活かすエポックメイキングしたのとは対照的だ。

 

ちょうどルールの転換点で碁の打ち方がまだ定まっていない時期なのでそのあたりの時代背景も楽しみの一つでもある。

現代はAIが出てきて、その前にコミの変更があったので

状況としては少し似ているのかもしれない。

 

ただ呉清源さんのほうがほかの棋士よりも面白い。

コウを多用し目まぐるしく打っていくのは現代碁にはない面白さがある。

 

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