今も根強い人気を誇る武宮正樹九段。
武宮九段の棋譜を並べてて感動した手を紹介します。
私の棋力はかなりへぼいですが、ヘボなりに何か考えて打つと楽しいと思います。
第43期本因坊戦挑戦手合第三局
黒 : 武宮正樹 本因坊
白 : 大竹英雄, 挑戦者
1988-06-08
白が△に打ち込んだところです。黒の勢力範囲なのでかなり厳しく攻めることもできそうです。
さて黒が打った手は?
なんと黒1と打ちました。まるで「逃げてください」と言わんばかり。
当時5級ぐらいだった私は「これは白の勝ちだな」と思いました。
黒11となって全局を見渡してみると
以下のような攻めの効果が見られます
1.左辺はつながりができ、なおかつ地が相当見込める
2.中央の黒3,9の石は右辺との連携が見られる。
これによって中央の力関係で優位になり、右辺の地が増えることが期待できる。
3.上辺に期待される白地が減っていること
4.下辺に期待される白地が減っていること
5.まだ白に眼形が形成されていないこと
急な攻めでポイントを上げられないときは柔らかい攻めを駆使するとよいときがあります。
武宮九段はこういった大らかな攻め方もうまいので参考になることが多いと思います。
http://www.kihuu.net/threadno/k00000055976