工藤九段は大竹英雄、林海峰などの陰に隠れ
あまりタイトルこそないが、実力者の一人。

布石はいくつかの得意パターンはもっているが、総じて普通で
手厚く打っておいての力戦型という印象です。
確か、月刊囲碁で好きな棋士に丈和、秀哉などのごつごつとした手触りの碁が好きと書いていた。

収録されている棋譜は地合いで有利になればヨセで確実に逃げ切るパターンになっている。
戦うことは戦うが、有利になったらサッと兵を退くパターンが多く
ベテランの味が随所に現れる。

手厚い碁、ヨセのお勉強がしたい人にはお勧め。

例によってこのシリーズは解説が充実しているのが良い。
1巻から読んでいて、各巻で記述者は異なるようだが、
ハズレは今のところない。