冷たい空気が光り輝き降るころ

 悠久を刻むかのように君は咲いていた

 草にまぎれ見失ってしまいそうな小さな花は 

 爽やかに軽やかに朝風に揺れると

 野に青いメロディーを奏でる


 やがて空の青さが大地を抱き包むと

 咲いた花々は静かにうずくまり

 しあわせな余韻を残して眠り始め

 今という時を閉じてゆく


 ひと時の安息に自分を振り返り

 悲しいことも楽しいことも

 理由があったのだと君が教えてくれた